2月26日

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秋の清々しい気候から冬の足音が聞こえてくる11月初旬。
仙台の定禅寺通りは黄金色に輝き、ひらひらと舞い落ちてくる落ち葉で灰色のコンクリートが
黄色に色づき始めていました。
風情を感じながらも内心はとある打ち合わせの事でいっぱい。
足早に向かった先・・・それはTATAMIZEの新アトリエ。
移転されてから伺えてなかったので、昨年に続き春の別注コートの打ち合わせも兼ねて足を運びました。
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他のお取引先の春夏の展示会でもベージュ系のコートを色々と見て回ったのですが、
やはり秋冬以上に、春夏のコートは選択するのが難しい。
今の自分の感性も含め、この季節にこの街で自分が着たいと思うコートに巡り逢えなかった事と、
自分達も納得できる1枚をお客様に提案したいという気持ちもあり、そんな経緯もあって
今回も無理を承知でTATAMIZEの八重畑さんに相談した所、快く引き受けて頂きました。
こんな風にご相談出来、しかもアトリエで打ち合わせに伺えるという環境も中々無い事だと思いますし
自分の中のイメージを実際に八重畑さんが形にしてくれるという、夢の様な話。
とにかく感謝の気持ちと、自分の中でもしっかりと提案しようという気持ちも当然ですが高まります。
アトリエに着くと予め用意して頂いていた生地サンプルの中から、僕の頭の中にあるイメージとそれに合いそうな
生地を選び候補を絞る。最初はどれもこれも良く見えるのですが、具現化したいイメージをはっきりと
させることで徐々に候補が絞られていく。
色が抜群に良くても生地が薄かったり、生地が良くても色がイメージに合わなかったりを繰り返して
最終的に辿り着いた2つの生地サンプル。
最後は八重畑さんと僕が持っているイメージを擦り合わせながら完成した″今回の別注コート″
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僕の頭の中にあったイメージを整理すると・・・
1.カラーはベージュ 一言でベージュと言っても薄い色から濃い色までありますが、カーキに近い濃い色のベージュ。
 理由として着始めは少し濃く感じるかもしれませんが、着用を繰り返すうちに徐々に色がフェードしていく事を
 想定して着込んだ後に色目が薄くなり過ぎない色味。
2.1年前にも同型で綿麻素材で洗いをかけた風合いを重視のネイビーで作成して頂きましたが
 今回は洗いをかけずにバリッとした質感で、春の冷たい雨と風をしっかりと防いでくれる素材。
3.日常使い、ビジネスどちらでも着られるような汎用性の高いコートで、尚且つ春・秋共通して着られる事。

大きく分けてこの3つをクリアしてくれるコートを作製して頂きたいというお願いしたのですが、打ち合わせでは
詰め切れなかった細かい仕様の変更など、僕が想像するよりも遥かに上回る別注に相応しい素晴らしい
コートになったと思います。
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TATAMIZE    COAT

color        BEIGE   

price        45000+tax 

SIZE        XS   /   S   /   M   /   L
既にサイズ欠けが出ていますが2月と3月に2回に分けての納品の為
 次回は3月20日~25日頃にかけて再度全てのサイズが揃います。

※3月納品予定分も、全て予約で完売となりました。
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ベースになっているのは元々TATAMIZEでリリースされている″COAT”というモデルで、
2シーズン前にリネン素材・ブラクウォッチ柄でリリースされていました。
長すぎない着丈、衿の大きさがポイントで僕自身はチンストラップを閉めて着用した際の機能性とその見た目が
何とも言えず好みでした。肩の作りがラグランスリーブという事もあり、中に多少着込んでもストレスにならない
動き易さとそれを可能にする絶妙なパターン、バリッとした張りの強い素材で色カラーをベージュに置き換える事で
クラシックでモダン、且つオーセンティックになり過ぎない、僕がイメージするコート本来の形を具現化した1枚に仕上がったと
思っています。
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今回用いた素材は60番手のスーピマコットンを2本撚りにし超高密度に織られたバーバリークロスを採用。
透湿性(蒸れを和らげる)を持たせる為にウレタンコーティングを施した生地は、肉厚ではないものの
しっかりと目の詰まったバリッとした質感から、雨と風を防ぐには十分な素材と言えます。
春先はインナーにニット等を着て保温性を確保し、コートで冷たい風を防げばそれだけで十分に機能的ですし
且つ持ち運びにも便利なので、気温の変化や天候が気になる旅行や出張などにもお勧めです。
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前回までの仕様とは異なる部分も幾つかあります。
袖口の元の形はパイピングが施され丸みを帯びたデザインから直線的なパターンへとアップデートされています。
釦は経年変化が楽しめる素材で、釦が見た目のポイントになるように生地と同系色ではなく
あえて少し濃い目の色をリクエストしました。
この″COAT”自体が比翼ではなく釦が剥き出しになるタイプなので、釦も最大限活かせる作りになっています。
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ZIPは″WALDES”のヴィンテージライクなパーツを使用。
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両サイドにはアジャストテープでシルエットを変える事が出来ます。
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バックスタイルはサイドに入ったスリットの仕様で動きが表現されます。
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釦を留めた時と外した時の表情のちがい。
風を防ぐ為に、芯を入れた大きな衿とチンストラップ。
そして衿を立てない場合の、チンストの収まり方2パターン。
サイドをアジャストで少し絞ったときの横からの見え方。
風に吹かれた時、歩いた時の両サイドスリットの開きとその機能性。
言ってしまうと楽しみが無くなってしまうかもしれませんが、言わずにいられない
どれもこのコートの良さであり、全て好きな部分。
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春の冷たい風や雨からしっかりと防いでくれる、ある種″道具″の様な役割を果たしてくれるコート。
今回は未洗いの状態から素材が持っている機能性や風合いを楽しんで頂きたいという想いもありました。
着れば着る程に身体に馴染んでいく過程やハイテク素材とは一味違ったコットンならではの経年変化。
何年か後には自分だけのオリジナルの1枚になっていて欲しいという想いも込めて作製して頂きました。
僕の意見を尊重して頂きながらも、勝手な想いですが凄くTATAMIZEっぽいコートになったと
本当に勝手ながらですが、そんな事を思い、眺めています。
春の足音が近づいてきていますので、選択肢の1つとしてTATAMIZEが作るrasikuだけの″COAT”を
ぜひ店頭でご覧ください。お勧めです!

rasiku sasaki

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