10月23日


TATAMIZE   STAND COLLAR JACKET

color       TWEED  

price       50000+tax 

SIZE       S    /    M    /    L


TATAMIZEの新ライン″SIMME″から、取り扱いを始めてから初めてとなる″セットアップ″が届いています。
随分と前に、TATAMIZEがセットアップを作ったらどんな感じになるのだろうと・・・イメージしていた事がありました。
展示会でセットアップを見た際に、ついに・・・と顔が自然とにやけてしまいました。
自分の想像していたものよりもすっきりとしたバランス感で、良い意味で期待を裏切られたという感じがしています。
もっとワークやミリタリーに振ったデザインでくるのではないかと想像していたのですが、思っていたよりも
ずっとプレーンな印象で日常使いでセットで着ても決まり過ぎず畏まり過ぎずで使い勝手は良いと思います。
勿論単品での合わせもお勧めです。
ジャケットを立体的に見せてくれる表情豊かなウールツィードは、それだけで十分な雰囲気を醸し出しますし
3つ並んだウッドボタンがアクセントに効いています。
自然に納まる袖のカーブやジャケットの命とも言えるラペルの形状、左のみに付けられたポケットなど
TATAMIZEらしいエッセンスを十分に感じて頂けると思います。


直線的なラインでぴりっとなる印象というよりも、何処か丸みを帯びていて生地のふっくらとした印象と相まって
肩の力を抜いたような着方が出来ると思います。誰が見ても男らしい洋服とも違っていて、けれど筋が1本しっかりと
通っている様な仕上がりになっています。ただ袖を通しただけでは決まらないもどかしさもあるのかもしれませんが
服と服との組み合わせ方やちょっとした丈の長さなどを意識するだけで、洋服の見え方が全然変わってきますので
是非挑戦して頂きたいです。


ラペルは本体と縫い付けになっていて、ポケットは胸の位置よりも下がり目の位置に1つだけ付きます。
ポケットの位置と大きさが、このジャケットの見た目を大きく左右しているように感じます。
機能を追い求めてしまえば左右に取りつけた方が圧倒的に着易いですし、それをあえてしない事で生れる空気感があって
TATAMIZEの洋服は、その小さな隙間を大切にする事によって確固たる独自の世界観を出し続けているのだと思います。
誰にでも似合うような洋服を自分なりに格好良く着る格好良さと、それとは反対に世界観の強い洋服を自分のものにして
着る恰好良さ、どちら共に、そうなる為には自分なりの着方や考え方で袖を通しているか否かが大切な要素だと思います。


釦は厚みのあるウッドボタン、内側にはコットンの滑りの良いスレーキが貼られています。
単行本が入るくらいの内ポケットを左右に完備しているので、外ポケットが無い分のジャケットとしての機能は
きちんと付け加えられています。


バックスタイルはサイドスリットで、背中からやや膨らみを持たせているのも面白いディティールです。
前から見た時の印象も大事ですが、目を惹かれるのは後姿だったりする事が多くあります。
男は背中で語る・・・という訳ではないのですが、ジャケットを颯爽と羽織って背筋を伸ばして
自分なりの落としどころを見つけて格好良く着熟して貰いたいです。

TATAMIZE   TROUSERS

color       TWEED  

price       28000+tax 

SIZE       S    /    M    /    L


同素材を用いたトラウザーは、ウエストにベルトループがないデザインで釦でアジャストする仕様。
やや緊張感のあるデザインに映りますが、股上も深くとっていて自然なテーパードが掛かっているので
穿き難い印象はありません。穿いた感じウールのチクチク感は思っていたほどありませんが、
僕自身もそうですが、肌が弱い方だと多少気になるかもしれません。
前裏のみにコットンのスレーキが貼られていますので、それでも気になる方はインナーに一枚穿くと
肌あたりも良くなるかと思います。


タックインが苦手な方も、このパンツであれば必然的にし易くなると思います。
出来ないよりも出来た方が着こなしの幅は俄然広がりますし、ウエストはアジャストで2段階調整が可能なので
インする場合としない場合で使い分けて貰えたらと思います。


色々な洋服に袖を通してみて思う事は、作り手の方の癖であったり生き方、考え方が反映されるのは当たり前の事で
それに自分が興味をもって近づいていかない限り、その距離というか隙間というのは埋まらないと思っています。
TATAMIZEの洋服は着易くてどんな人にでもでも合うとは思いませんし、自分から寄っていかないと着熟す事は
難しいなと感じています。だからこそ好きで着たいと思ってくださる方がいるのは、洋服屋として嬉しく思いますし
ブランドの個性よりも、その人自身が着てるTATAMIZEが格好良く見える方の共通項としてフラットな目線で
モノを選んで下さる方が多い様に感じています。
このセットアップに関しても、思いきって挑戦する気持ちで着て貰えたらと思います。

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