トートーニー 靴の受注会 2018AW 


「一足の靴との出逢い」
3年前より毎年盛岡の旧石井県令邸にて開催されている、合同展示会″entwine”
東北を中心に、全国から物作りをされている方やメーカーの方が集まる展示会で、ちょうど館の蔦の色が、
緑から赤や黄色に移り変わり、すぐ横を流れる中津川に鮭が溯上する秋頃に行われている。
その展示会の一回目から出展されていた、″トートーニー toe to knee″は 
東京の鳥越にSHOP兼アトリエを構え、革のはきもの、お財布や鞄などの革ものをつくるブランド。
僕自身、その時がデザイナーの神田さんとははじめましてで、ブランドの事をちゃんと知ったのもその時でした。


二回目のentwineで、トートーニーが新作として発表した一足の革靴。
僕が今まで履いてきた革靴とは明らかに違う感覚を持った美しいフォルム。
アッパーに使われている柔らかそうなレザーの中に見え隠れするデザイナーの芯の強さのようなもの。
一目見て心を奪われました。
盛岡に移り住んで5年以上が経ち、折角他県から移り住んだのだから街の景色に合うアイテムを提案したいという
気持ちがより強くなっていました。勿論、男らしい革靴も好んで履きますし、嫌いになった訳でもありません。
ただ、地方都市で暮らしてみて、通勤に大勢の人が通る様な駅を利用する訳でもなく、緑豊かで鳥のさえずりを聞きながら
歩道をのんびりと歩く暮らしに、無理に人に魅せる為の服装をする必要はないのではという疑問も生まれてきました。
人は住む場所によって必要なものであったり、日常生活を送るうえで感性や感覚は大きく変わってきますし、
感じたままを表現したいとも思っていました。
今まで履いてきた革靴がどうもしっくりこない事もあり、神田さんが作った革靴を見た時には、自分の頭の中にある
イメージとしっくりこなかった部分のギャップを気持ち良く埋めてくれるような感覚がありました。
ぎらぎらとした雰囲気は一切なく、静かに、力強く佇んでいて、盛岡の街にもきっと似合うと感じました。
自分自身でも履いてみたいと、心の底から思える革靴に久しぶりに出逢えた瞬間でもありました。


新作を発表した時には、まだレディースのサイズしか作っていないという事でしたが、今後メンズも展開するとの話を聞いて
後日、アトリエのある蔵前にお伺いするとお伝えしました。数か月後にアトリエにお伺いしてメンズサイズをオーダー。
内羽式のストレートチップ。カラーは汎用性を考えてブラック。コバがすっきりとしていてステッチが外側に見えない仕様。
洋服との相性がとても良くて、現在の僕のライフスタイルにもぴったりとはまる感じがしました。
以前の頭でっかちで物の見方が固執し過ぎていた時期であれば、選ばなかった靴かもしれません。
けれど環境の変化であったり、様々な人や場所から良い影響を受けて、少しずつ柔軟な考えを持てるようになると
窮屈になり過ぎていたと考え方や物の見方に変化が出てきて、物との向き合い方が純粋で楽しめるようになりました。
自分の思った事や感じた事を素直に表現するという事に、気付かせてくれた1足にもなっています。


来週5月10日(木曜日)から22日(火曜日)までの期間、『トートーニー 靴の受注会』をrasikuの店内で行います。
そしてお隣、喫茶 cartaにて『トートーニー COLOR ORDERING FOR WALLETS』を同時に開催致します。

一番最初に作製した内羽式のストレートチップ、外羽のプレーントゥ、ブーツの3型に加えて新型もお披露目となります。
デザイナーの神田さんは10日(木曜日)と11日(金曜日)の2日間店頭に立ち、皆様のフィッティングをして頂きます。
<注文に関しまして>
足のサイズを計測しサイズを決定、アッパー(レザー)の種類と色を決めて頂き、コバの色もお選びいただけます。
ご注文を頂いた商品のお渡しは10月~11月頃を予定しております。
内金として現金30000円をお願い致します。
残金に関しましては出来上がりの際に現金もしくはクレジットカードでのお支払をお願い致します。
<トークイベント>
10日(木曜日)に一回目は14時~、二回目は19時30分~2回に分けて、デザイナーの神田さんから
ブランドのことや靴の製作にまつわる事などのお話をしていただく時間を設けたいと思います。
時間は30分程予定しております。その後、フィッテングを試したり、質問をしていただくなど全体で60分ぐらい。
人数は10名前後を予定しておりますので、ご興味がある方は是非その時間に合わせてご来店を頂ければと思います。

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