10月13日

STYLE CRAFT   SB-02

color       BLACK(DEER)

price       86000+TAX

SIZE        50×43×12 SOLD


一昨日は、家の窓が割れてしまうのではないかと思うくらい強い暴風雨が吹き荒れている中で、県内外の台風の
被害の様子に心がざわざわする夜を過ごしました。
近くの川もそこまで増水することなくほっと一安心でしたが、通勤路の途中にある大きな木が曲がっていたり
真っ二つに折れているのを見て、自然の力と今回の台風の猛威を感じずにはいられませんでした。
被害に遭われた地域にお住いの方々や動物たちには一刻も早い救助や支援が届き、そして安心して眠る事のできる
日常が戻りますように。

STYLE CRAFTのアイコンとして作り続けられてきたDEER SKIN(鹿革)を用いたバッグですが、残念な事に
今シーズンをもって作製する事が難しい状況になってしまいました。
僕自身がSTYLE CRAFTのDEERのバッグを初めて目にしたのは、今から丁度10年位前で、当時働いていたお店で
セレクトをされていました。その頃からとても人気の鞄で、いつか買うぞと思って様子を伺っていたのですが
殆どがお客様の手に渡ってしまい、購入する事が出来なかった思い出があります。
物凄いスピードで物事が移り変わっていく世の中の流れの中で、今まで当たり前に出来ていた事を同じように
継続することが難しくなりつつあると・・・物作りをされている方からのお話を良く耳にするようになりました。
それは価格の面においてもそうですし、素材を手に入れたり、小さなパーツを職人さんにお願いして作製したりなど
様々な分野において、少しずつ歪が生まれて困難な状況にさらされている現状を痛感する出来事のように思います。
その中でも灯を絶やさずに創意工夫をしながら続けていくことに価値があると感じますし、その人にしか出来ない
表現をする大切さや意義があるとより強く思えるようになりました。

天然の渋で鞣した”DERR SKIN”を扱っているターナーさんは、国内においても極々僅かに限られています。
というよりは殆ど存在しないという方が正しいのかもしれません。
素晴らしい素材を用いて、物作りが実現出来て続けられていたのは、デザイナーと職人さんとの信頼関係が
成り立っていたからこそでした。ですが、様々な理由から革を提供する側が困難な状況となってしまった為に
今秋冬分で”DEER SKIN”の展開が終了という経緯に至りました。
他にも素晴らしい革を用いたバッグや小物類は継続して展開をしていきますので、柔らかくしなやかでとろける様な
質感の手触りのバッグをお探しの方には、この機会に手に取って頂きたいです。


選んだカタチは、以前にも何度かご紹介のしたことのある”SB-02″
トップが自然と落ちて蓋の様な役割を果たし、バッグ全体が綺麗な曲線のカーブを描くショルダーバッグ。
見ているだけで惚れ惚れとする佇まいで”DEER SKIN”の柔軟性のある革を効果的に発揮するのがこのモデルだと
思っていました。以前に購入して頂いたお客様のSB-02を見る事があるのですが、使い込んだ後のより自然な曲線美は
持っているだけで釘付けになるくらいのオーラと雰囲気を纏っているように思いました。
底のマチが広く設定をされているので見た目以上に収納力がありますが、ストラップに負荷が掛かり過ぎてしまうと
バッグ全体の型崩れに繋がる恐れがありますので、心地良く荷物が持てる量で使うのがお勧めです。

color       GREY(DEER) SOLD


今回セレクトした色は「BLACK」と「GREY」の2色。どちらも表側で、表面に皮を揉んだ際に出来るシボが特徴的。
STYLE CRAFTの革はオイルをたっぷりと染み込ませているので、使い込んでいくと自然と内側から染み出してきて
艶が増す事によってシボが殆ど目立たなくなっていきます。その辺りの経年変化も含めて楽しんで頂きたいです。


ショルダーストラップは、ギリギリ斜め掛けが出来る最小限の長さに設定。
無理と無駄のない設計を好むデザイナーらしい発想が、1つ1つのディティールに表現されています。
機能を優先すればデザインが必然的にうるさくなってしまい、逆にデザインを優先すれば機能が損なわれる事に
なってしまうのですが、必要最低限の機能を持たせた上で立体的で浮かび上がるようなデザインに落とし込まれた
革のバッグは、他ではあまり目にすることは出来ないと思います。
ブランドのロゴなどを強調するのではなく、自然でナチュラルな素材本来が持ち合わせている力強さを1つの
カタチとして落とし込まれていて、アートとプロダクトの中間くらいの感覚という表現が腑に落ちるのではないでしょうか。
持っているだけで気持ちが高揚したり、身に着けているとふと何処かへ出掛けたくなるような、そんな効果をきっともたらして
くれるのではないかなと思います。


インナーにはネパールで作製されているワイルドヘンプの生地が組み合わせられています。
内革はZIP付きのポケットが1つ付き、必要最低限の機能をプラスしている事が分かると思います。
実際に手に持ってみると想像以上に軽いのに驚かされます。
“DEER SKIN”自体は様々な革の種類がある中では軽い方の素材で、柔らかさとしなやかさが相まって
特別な装いや場面でという訳ではなく、普段の生活に合わせてお使い頂くのがSTYLE CRAFTらしさでもあり
使い込まれた後のくったりとした表情を体験して頂きたいです。


冬物のコートを着ても斜め掛けは可能です。
より革が馴染んでくればストラップの長さの調整がし易くなるのですが、身体とバッグの間に空間を無くして
フィットさせた状態で持つと、より特性が活かされると思っています。


大きさは男性・女性どちらが持っても、大きすぎず小さすぎずになると思います。
個人的には男性がシンプルに持てる革のバッグの選択肢がそう多くはないので、長い目で見て選んで頂けたらという
気持ちで”SB-02″を選びました。勿論、ご夫婦などで兼用するというのもお勧めですし、何かの節目に装飾品を購入するのと
同じくらいの気持ちで革のバッグを取り入れるのも良いのではないでしょうか。
お気に入りの革のバッグがあるだけでも日常の生活や気持ちにもメリハリが出るでしょうし、お仕事などにも良い
影響がもたらされるかもしれません。それくらい素晴らしいバッグだと思いますので、是非体感して頂きたいと思います。

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