冬休み NEPALの旅②


2日目は宿泊をしているタメル地区からタクシーで移動し、カトマンドゥの南に位置するパタンを目指します。
パタンに行く途中の車から見える景色は、建築ラッシュで砂埃が凄くインフラが全く整備されていないのもあり
道路のあちらこちらに凹みがあり、そのせいもあって車が大きく左右に揺れてパタンに着く頃にはグロッキー状態に。
これも旅の洗礼と思いながらも、目に飛び込んでくる1つ1つの景色はネパールの方にとっては当たり前の景色であり
最初は衝撃を受けていたのですが、徐々に慣れてきて楽しさと新鮮さへと心境の変化を感じる不思議な体験でした。


パタンはサンスクリット語で「ラリトプル」ネワール語で「イェラ」と呼ばれ、どちらも「美の都」の意。
かつてマッラ3王国があった時代に首都として栄えた古都パタンは、人口22万人程の大きすぎず小さすぎずの街で、
住民の8割が仏教徒という珍しい背景を持っています。
2度の大きな地震で被害を受けたにも関わらず、地元の方と海外の方が支援をして全てではないのですが
メインとなる建築物は復刻し、美しい姿を取り戻しつつあります。
いくつもの寺院が立ち並び、その繊細で職人技が際立つ建物の造りは圧巻。
ここで古くから暮らすネワール族は特に芸術に秀で、美に対する文化がしっかりと根付いている町では、
あちらこちらで彫刻や絵画など工芸品が見られました。
自分達が住んでいる盛岡に似た空気感を感じ、歩いているだけで心が落ち着く感覚がありました。


この日はパタン出身のガイドさんに同行してもらい、パタンの歴史やメインとなるダルバール広場にある
旧王宮の説明を受けながら一緒に歩きました。英語での説明だったので勿論全て理解出来たとは言えませんが
分からない単語も聞き返せば何度もゆっくりと意味を教えてくれて、次第に聞き取りもスムーズになってくるから
不思議です。ネパールの歴史と文化のほんの一端に触れる事が出来ました。
その中でも他とは比にならないくらいに場の空気が清々しかったのは旧王宮の内部。
王の力を示す場所や儀式も現在に至るまでしっかりと受け継がれていて、それ以外にも個人的に気になったのは
「水」を飲んだり浴びたりする場所と、あちらこちらに自然の木々が植えられていて自然の風が心地良く身体を
抜けていたのがとても印象的。チョークと言われる中庭を囲む建物の中は外とは全く違う気の流れがあり、
昔から特別な建物であり空間であったことを肌で感じられたのが素晴らしい体験になりました。


市街地を歩き回り、途中多くの女性やカップルが集まってお祈りしている中に混ざって参加してみたり
お祈りの仕方や意味など、ここでしか味わう事の出来ない事を堪能しました。
ここでは至る場所に様々な神様が祀られ、頻繁にお祭りもあり日常的に神様への祈りの時間を設けている。
それはすごく特別な景色の様にも感じましたが、ふと考えると自分達も近くの神社で月参りをしたり、
何かあればお礼を伝えにいったりもするので、一緒なんだろうなと感じる部分もありました。


お昼はネパールでは最もポピュラーな料理とも言える存在のダルバートを。
ダルバートはネパールでいう所の「定食」を意味し、野菜をメインにしたヘルシー且つスパイスを多く使った料理。
豆のスープ「ダル」、漬物「アツァール」、肉と野菜を煮込んだ「タルカリ」など、お皿に乗っているおかずを
お米と混ぜ合わせながら食べていき、最後に豆のスープ「ダル」や副菜など全ての具材を混ぜ合わせる事によって
口の中で複雑なハーモニーが奏でられます。
もう一品は何処か見たことのあるような、餃子の様な井出達をした料理「モモ」
チベットで食べられていた料理なのだそうですが、国境がチベットに面している国なのでネパールでもポピュラーです。
食べ方が「蒸し」「焼き」「揚げ」の3つから選択が出来、具材も「水牛」「鳥」「野菜」と3つの中から選びます。
真ん中に付いているピリ辛のソースに付けて頂きます。
ガイドさんにお勧めして頂いたお店だけあり、どちらもボリューム・味共に間違いありませんでした。


一通り寺院を見て、その後小さなお店を巡って仕入れ出来そうなものを探したりして時間はあっという間。
再びタメルへと戻るためにタクシードライバーへ連絡すると、今日はお祭りがあって人の列とぶつかって
降ろした場所に行けないというので、別の場所で待ち合わせをしました。
ガイドさんに聞くと今日は一年に一度、この日だけに行われる大事なビジネスの神様のお祭り。との事で
「商売繁盛」的なことかなと思い、自分達もこの短い時間の中で良い出会いがありますようにと心で願いつつ
フェスティバルならではの音楽と、色鮮やかな民族衣装に身を包んだ女性の長い長い行列とすれ違いながら
パタンの町を後にしました。
(この場所でも幾つか良い物を選んできましたので、ぜひ店頭で)


夜ご飯は地元の方にも観光客にも大人気のお店「THAKALI BHANCHHA」さんへ。
タカリはネパールの民族、タカリ族のこと、バンチャは台所という意味だそうで、
タカリ族はお料理が上手な民族として有名で、ご飯屋さんで「タカリ」と付くところは間違いないよ。と
翌日アテンドしてくださった方から教えていただきました。こちらも本当に美味しいお店でした!
ネパールビールで乾杯をして、お昼に続いて「ダルバート」と「モモ」、更に麺料理の「トゥクパ」を注文。
ネパールのビールは日本のビールを更に飲みやすくしたようなイメージでとても美味。
情報がいっぱい詰め込まれ過ぎた頭の中と身体の疲れを癒してくれるのは、やはり「食事」
地元の「食」をお腹いっぱい食べる事で、何もかもが充電されて、また頑張ろうという気が底から湧いてくる。
日本人に合う料理だと思いましたし、口の中で合わせて複雑な味わいを楽しむ。
明日はネパール滞在の最終日。良いものが仕入れ出来るように頑張ろう!!

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