2月24日


susuri    ペンギンパンツ

color     BEIGE

price     35000+TAX

SIZE      1    /    4 SOLD


新しい季節のアイテムもゆっくりとですが立ち上がりはじめ、店内も色や柄がところどころに。
susuriの20SSは先行きへの不安を抱えつつも力強く様々な文化を内包し膨らむ湿潤な街「香港」を舞台に、
その街で暮らす男女の出会いから別れまでの脆くも儚い、危うく張りつめた恋の記憶の映画 “花様年華”
映画のイメージと、susuriが目指してきた記憶を辿りつつ、また一歩新たな物作りの展開へと進むような、
良い意味で振り切りと驚きや新鮮さ、そして変わらない繊細な美しさを表現したCOLLECTIONとなっています。
まだ入荷はぽつぽつとですが、中国的な柄や果物・植物などから色合いをヒントにした色遣いと伝統的な仕様に
現代社会の人々の構造を重ね合わせたり、susuriならではの感性と思考が散りばめられたコレクションですので、
この春からそして夏ごろまで、お楽しみにしていただけると嬉しいです。

先ずご紹介するのは、前回シーズンで登場したモデルを生地を変更し継続リリースされた”ペンギンパンツ”
大げさなほどに短く取った股下は、少しだけ前後に張り出したようになっていて、パンツとして見たことの無い
独特な形は、まさによちよちと歩くペンギンの姿をイメージさせます。
広げて置くとより、このパンツの形の独特さが伝わるのではと思ったので、置きの画像を先に並べました。
この形が着用した時にはどんなシルエットに映るのかをご覧いただけたらと思います。


パンツに使われている素材ですが、susuriがブランド独自で開発しているオリジナルのリネン55%・コットン45%の
打ち込みの良いスラブギャバジン。肉感は中肉でベージュの色目が複雑で奥行きを感じさせる素晴らしい色合い。
素材感・厚み・色合いから通年を通して活躍する生地だと思います。
デザインとして最も目を惹くのは、平置きにするとサルエルパンツの様な井出達の股上の深さ。
実際に穿いてみると足を広げても突っ張らないようにしっかりと可動域が確保されていて、
極端に裾幅を細くしない事で、見え方はワイドなパンツを穿いている位の程よいバランスに。
試着をする前には生地の分量とボリュームに負けないか心配になりそうですが、実際に穿いてみると
デザインが過剰に目立ったり、個性が強くなりすぎる様には感じさせない納まりの良さがあると思います。


サイズは1と4で、男女問わず好きな穿き方が出来るように選びました。今回はサイズ4を着用。
股上がとても深いので、穿き方としてはかなりのハイウエストでベルトできゅっと絞って
ゆるゆるっとはしつつも、裾を捲らずに穿ける位置で合わせるのが良いかと。
腰で落として穿いてしまうとルーズな印象が強めに出てしまいますが、サイズ1で裾をくるくるっと捲って
ルーズに穿く分にはバランスは良いかもしません。
susuriのお洋服はコレクションブランドらしい世界観があるのですが、普段から着ているお洋服に合わせても
案外しっくりとくるアイテムが多いので、気負わず自分なりの取り入れ方で楽しんで着てみていただきたいです。
中には繊細な作りのモノもありますが、自分達が着ているsusuriの服も家で普通にお洗濯していて、
どこか異国の服の様に感じても、触れたり着てみるとその距離はぐっと近づいて、日常着の中にほんの少しの緊張感が
入り混じっているの感覚がとても心地良いです。


裾のボリュームもそれなりにあるので、靴はフラットで華奢なイメージのものと組み合わせるとバランスが取り易く
スニーカーも良いですが、個人的には足元で引き締める方がメリハリが合って良いのではと・・・と思います。
ルーズな印象を中和するアイテムを1カ所でも取り入れると、全体が引き締まって見えるので少し意識をするだけで
物の持っている良さを引き立てる事が可能です。


横から見た際のボリューム感が見ているだけでもとても楽しい。
ペンギンパンツという名前もユーモアがあって、穿く度に自然と笑顔になってしまうようなパンツに思えてきます。
普段穿いているベーシックなパンツとは、全く違う着こなしと気分が味わえるのも良いのではないでしょうか。
寒い冬が終わり重たいコートを脱げる春先はパンツの気分が大きく変化するので、ボリュームのあるシルエットは
コーディネートの主役になるくらい雰囲気と存在感が抜群です。


susuriをお取り扱いをしてから展示会に行く度に、製品1つ1つの作り込みの良さと細やかさに圧倒をされてしまい
一通り見終わると甘いものを摂取したくなるくらいエネルギーがいるのですが、その分、洋服の面白さや魅力を改めて
吸収し、可愛らしさやユニークさはいつだって心の栄養になるということを受け取っている気がします。
自分達が提案したいことはあくまでも日常着として、自分らしく着るかを1番に考えてもらいたいなと思っていて、
その中で何処へ行くかとか、誰と逢うなど場面によってあれこれと組み合わせたりしながら、自分の心と身体が
機嫌よくいられる為の服であったら良いなと思います。
ペンギンパンツ・・・穿けばきっとよちよちどころか、軽快に歩きたくなってしまうのではないかと思います。
ぜひ店頭でお試しください。

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