3月3日

STYLE CRAFT  DSTO-02

color      INK BLACK (DEER)

price      89000+TAX

SIZE       44×40×12 SOLD

color      GOOSE GRAY (DEER) SOLD


店頭でも、こちらのBLOGでもゆっくりペースですが、ご紹介を重ねてきた”DSTO-02″が入荷いたしました。
ブランドがスタートしてから今季20年を迎えるSTYLE CRAFTが今まで製作してきた革製品の中でも、
比較的初期のころから変わらずに作り続けている、まるで大御所俳優のような存在感と色気とオーラを持つこの鞄。
中でも今回オーダーしたディアスキンを使用したDSTO-02は、私が初めて手にしたSTYLE CRAFTの革小物でもあり
今も大切に使い続けている鞄の一つで想い入れも一入。
実は様々な理由から、STYLE CRAFTでは今までと同様のディアスキンを用いた製品の作製が難しくなってしまった為、
この春夏シーズンの入荷分で展開は一先ず最後になるという事を伺っています。
常日頃から目の前に並ぶ物やそれ以外の全ては、決して無限なものではないという心持でいるようにしていても
様々なところで耳や目にする、古くから続く工場や職人の方の仕事を存続していくことの大変さははかり知れません。
微力ながらも、毎回ではなくお休みを挟みながらでも、きちんと提案を続けていくことが自分達が出来る事と思い
今回もDSTOをはじめ素晴らしい鞄が揃っていますので、ぜひその質感に触れて惚れこんでいただけたら嬉しいです。


DSTO-02のデザインの特徴は、二本の華奢な持ち手の長さを可動式で変える事が出来
ショルダーバッグとして斜め掛けしたり肩に掛けたりの持ち方と、持ち手を短くしハンドバッグとしての持ち方の
二通りを気分や服装によって使い分けられること。
その使用が機能性や汎用性という部分にも勿論繋がっていると思うのですが、個人的にとても魅了されるのは
ハンドルの長さ調節をする時の様というか、その時にツーっと動かす紐や、カチャッと引っ掛ける真鍮のパーツ。
それらの動きも、触り心地も、形の納まり方もどれもが美しく感じられて、ぐっときます。

インナーにはネパールのワイルドヘンプを用いた生地が張られています。
片側のみですが、ZIPで開閉できる大き目の収納ポケットも一つ完備。
傍から見た印象は、角ばってはいませんがすっきりとした長方形にロゴなども一切外に付かず煩さの無い
重厚感がしっかりと感じられるデザインですが、インナーの生地感や持った際の軽さなど緊張感を適度に
解してくれる要素があり、そのバランス配分が巧妙が故に普段使いもし易く感じられるのです。
レザー自体も動物が付けた傷跡などを極力そのままの状態で使用し、革本来の傷やムラの表情を活かした
物作りをしているので、ハレの日だけにというよりもオンもオフも問わずに使い続ける事で、革の持つ味わいが
一層強く深まっていく事と思います。


ハンドルを短くした状態。
中に入れる荷物の加減にもよりますが、中身が少なければ革はとても柔らかいので
もっとくしゃっとコンパクトにもなりますし、持ち手の調整次第で鞄の形も表情も変わってきます。
元々のサイズ感が大きめなので、容量もそれなりにしっかりと確保されています。
式典だったりの行事毎の際に、自前の履物が必要だったりプリント類が配布されたりなど、
案外持ち物が増えたりサブバッグが必要だったりということも聞いたりしますので、行事毎に限らずですが
ある程度の収納力と強度を備えたレザーバッグをお探しの方には、お勧めしたいモデルです。


ハンドルを伸ばしてショルダーバッグとして使用の斜め掛けバージョン。
最大限に伸ばしても、そこまで紐が長くないので厚手のアウターの場合は斜め掛けは難しいかもしれません。
予め丁度腰の位置辺りにふわっと鞄がフィットするような長さに肩ひもを設定しているのも、
STYLE CRAFTの製品に共通する部分で、初めは短いようにも思うるのですが実際に使用していると身体と鞄の間に
隙間が無く優しく手を添えている様な馴染みの良さがあります。
目に見える美しさだけではなく、見えないところまで繊細に思考されたレザーバッグは唯一無二の存在に感じて
頂けると思います。もし鹿革でDSTO-02をお探しの方がいましたら、手に取って頂きたい逸品です。

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