4月21日


JUJUDHAU  METAL BUTTON VEST

color     VINTAGE FABRIC

price     59000+TAX

SIZE      M

花曇りの少しだけ暖かな朝。
5時頃から一羽ではなく数羽のウグイスに起こされ、30分くらい早起きができました。
昨日お餅屋さんで買ったツヤツヤの餡玉とお茶をいただいて、掃除と洗濯をゆっくりと済ませて出勤。
毎日見慣れた道でも何かしらの変化があり、今日は色んな鳥を見かけたり大イチョウは雄花がふっくらと
開いてきて中に小さな葉が見えたりと、近所でたっぷりと自然を堪能しました。

さて、今日はいつもとはほんの少し角度を変えた商品をご紹介。
過去にセレクトをした服で、個人的に今の方がより気分に合うなぁと思うものが幾つかあります。
少しマニアックなアイテムの並びにはなりそうですが、僕自身の中ではものを見たり選ぶ際には出来る限り
フラットな状態で、ブランドタグに惑わされずに客観的にというのを心掛けています。
何年か前に選んだものですが、着合わせを考えたりディスプレイしてみると佇まいや雰囲気は色褪せず、
むしろ選んだ時より良さはぐっと増して見えたりもして。


先ずはJUJUDHAUで展開されたヴィンテージラグを用いたベスト。
記憶の中ではリリースされたのは2012年もしくは2013年の秋冬だったと思います。
確か無地のものが4色、ヴィンテージファブリックを使ったものが3種類くらい並んでいて、
その頃はお店をオープンして間もない事もあり、ヴィンテージの生地が放つオーラには惹かれたものの
この価格のベストを販売する勇気と自身が持てずに無地のものをオーダーしました。
弱気だった自分を後悔したのは言うまでもありません・・・(笑)
その時に1着茶系のヴァージンウールのものを購入して着ていたのですが、何年か経っても頭の片隅には
もう一つのベストの残像が残っていて、あまりに気になり過ぎて展示会に行った際にそっと尋ねてみると
数枚だけストックしているとの事。その場で早速見せて頂き、気に入った3枚をセレクトさせて頂きました。
1枚は自分用に。もう1枚はいつも来てくださっているお客様の手に渡り、最後に残った1枚。


このベストが作成された背景はデザイナーの南埜さんご夫妻がネパールへ行った際にヴィンテージのラグを
数枚購入したものを解体して仕立てたものになります。
機能性を重視したり汎用性を求めたりという服とは別の視点で、プロダクト寄りの工芸品を身に纏う感覚
と言うと伝わるでしょうか?
僕自身の中では着る事で気持が豊かになったり、お守り代わりではないですが、機能面よりも作用の部分を
感じる数少ない洋服の1つ。時期的にも今が丁度良くシャツの上に釦を留めずにさらっと羽織るくらいの
着方が心地良い。シンプルな洋服を多く持っているので、クセのあるベストをたまにコーディネートに入れると
色や柄の持っている力を肌で感じることが出来て、洋服の奥深さと面白さの神髄に触れている気がします。


釦にも1つ1つ手彫りで描かれた模様があり、一筆書きで「永遠」という意味を示しています。
今年目標としていたネパールへ行く事が出来、現地の空気を吸って街をブラブラ歩いたり食事をしたりも含めて
改めてこのベストの持っている力や本当の良さに気付けた気もしています。
着用出来る期間とタイミングはそう多くはありませんが、体系が大きく変わらない限りは着続けるであろう
一着になっています。流行りとは無縁の唯一無二のベストを纏ってみませんか。

PATAGONIA  WIND SHIRTS

color     迷彩

price     19000+TAX IN

SIZE      M    /    L

続いて、こちらもルックスにパンチのあるジップアップタイプのジャケット。
近頃は近代ミリタリーと言われている、2000年代のミリタリーアイテムを良く目にするようになりました。
3年前くらいに仕入れたアイテムで、アウトドアブランドとて絶対的な地位を確立しているパタゴニア社が
アメリカ軍の精鋭部隊向けに納入をしていた数少ないアイテムの中の1つ。
デジタルカモは迷彩の種類の中でもマニアックな部類に入る柄ですが、普段穿いているデニムやチノパンなどに
合わせて、インナーは綺麗目なシャツや鮮やかな色目などを組み合わせると、想像以上にしっくりときます。
柄に柄を合わせるのもありだと思いますし、雨の日のレインジャケットとして持っておくのもお勧めです。
撥水性を確かめてみましたが、流石ミルスペックをクリアしているだけあって何も残らずに水は落ちていきます。
見た目のインパクトで着難い雰囲気がありますが、袖を通してみると印象が大きく変わると思っています。


このジャケットが今の気分に合う部分として、ゆったりとしたサイズ感が何よりも良いなと。
レイヤードをする事を前提に作製されているので、身頃・腕周り・着丈も長めに設定をされています。
現在ストックをしているサイズはMサイズとLサイズですが、MでL位・LでXL位のサイズ感がありますので
あえてサイズを上げてジャケットとコートの間くらいの着方をするのも良いのではと感じました。
特に後ろの丈感が前丈よりもラウンドして長く設定をされていますので、ジップブルゾンにありがちな
中途半端にシャツのテールが出てくる心配もありません。


袖口はゴムが入り、両腕にポケットを完備しています。
軍物なので多少のオーバースペック感は否めませんが、それはオリジナルならではのご愛敬。
2000年代前半に作られているので、シルエットなどは現代的で着難さは一切ありません。
見た目もハイテクな部分と、野暮ったさがミックスされた絶妙な落としどころだと感じています。
例えば白いシャツに色落ちしていないデニム、緊張感のある革靴を合わせて、この辺りのジャケットを羽織るのも
一癖あるコーディネートが楽しめるはず。毎日袖を通したくなるようなアイテムではないかもしれませんが、
迷彩柄は気分によって手に取りたい日が出てくるので、1枚ワードローブに忍ばせておくのと良いですよ。


希少になりつつある”MADE IN USA”の洋服。
生産国に関しては段々と執着心は薄れてはきていますが、けれどその国のアイテム(洋服に限らずですが)を
自国で生産するのは大切な事ではないかと思う部分もあります。ですが個人的にはどう着るのかに洋服の面白さを
感じているので、癖のあるアイテムを如何にしてさらりと取り入れるかを楽しんで頂けたら嬉しいですね。
このジャケットは新品の状態で仕入れていますのでデットストックになります。

RUSSELL  CREW NECK SWEAT

color     GREY

price     10800+TAX IN

SIZE      XL(実寸M程度) SOLD

がっちり着丈が縮んで歪なカタチのVガゼット付きのクルーネックスウェット。
この強制的に縮んだ短い丈を逆手にとった着合わせが良いなと思ってセレクトをしたアイテム。
僕が着ると少し小さく感じるので、普段SサイズもしくはMサイズ位を着ている方にお勧め。
クルーネックのスウェットは好きで色々とセレクトしていますが、チャンピオンやラッセルなどの
アメリカを代表するブランドのアイテムは、古着屋さんに行くと無条件に気になります。
現代のプロダクトの方が圧倒的に質も高いですし、シルエットなどの綺麗さは一目瞭然。
ですが、この時代にしか出せない愛嬌みたいなものを感じるのは僕だけではないはず。。。
古いものと現代のプロダクトを絶妙に組合わせた着こなしがマッチした時は、してやったりというか
いい歳になっても自然とにやけてしまいます。
新品・古着とどちらに偏ることなく、同じ目線でモノを選び続けていければと思っています。


自然な杢調のグレーが好みで、着丈の長いシャツを合わせてメリハリのあるコーディネートをするのも良いのでは。
少し古臭い印象もありますが、HATSKIデニムなどのシルエットを重視したアイテムと合わせて着ると
全体のバランスが取り易く感じるのではないでしょうか。


素材は裏起毛で、状態は古着レベルでは普通くらいにあたると思います。
しっかりと生地も縮みきっているので型崩れなどは起こり難いですし、チープな印象もまた良いです。


たまに自分の中のアンテナに引っ掛かった古着類もレギュラー・ヴィンテージと区別せずに並べたりもしますので
洋服の幅を広げる要素と思って頂ければ嬉しいです。rasikuに並んでいる洋服も、殆どのデザイナーは古着などを
しっかりと通ってきて、何周もされている方ばかりです。新しい物には新しい価値が宿っていてそれにはそれの
良さがあり、古い物にはその時代背景にしか出せない雰囲気やオーラがあると思っています。
全てを同じモノとして見る事が出来て、フラットに感じ取れる感覚が出てくると洋服選びはより楽しいものになると
僕は信じています。

NEPAL    VINTAGE RAG MAT

color     STRIPE

price     9800+TAX IN

SIZE      47×58(フリンジを含まずに) SOLD


最後はネパールの買い付けの際に、何枚かハンドキャリーで持って帰ってきたヴィンテージラグを切ったマット。
数枚購入していましたが残りが1枚となりました。
使い方は其々にあると思いますが、イメージし易いのは玄関やソファ、ベッド等の足元に敷いたりなど。
サイズも中くらいなので、部屋のちょっとした場所に使いやすい大きさではないでしょうか。

歩いていていて、ラグが飾ってあったので気になり2階に続く階段を登ってお店に入ったのですが、
店主なのかお客さんなのか分からないけれど、店主らしき人と挨拶を交わして店内を物色。
すると、先ずお茶を飲むか?とその店主さんが聞いてきたので、朝ごはんを食べたばかりで要らないよと
断るも、それでも強引にお茶を奢るから飲め、何を飲む?と。
トイレが近くなるのが気になり、極力飲まずに過ごそうと思っていたのですが、お茶文化のあるネパール。
甘いお茶をご馳走になりながら色々と話を聞いて、選んだラグは全て50年くらい前の手織りのものだと。
そのお店に並んでいる数あるラグの中でも、雰囲気の良い物は当たり前ですが価格もそれなりでした。
とても気さくなおじさんで、日本のどこから来たのか?や息子さんが日本の大学(大阪)に行ってるんだよ。
と教えてくれたり、ちょっとおまけもしてくれたりで、最初はすこし戸惑ったけど楽しい時間でした。
小さなマットは自分達用に、今は椅子に敷いて使っています。
JUJUDHAUのベストと同様に色合わせが特徴的で、ぎっしりしっかりとしたウールで超高密度に織られいて
ただ何となく部屋に置いておくだけでも絵になるのではないでしょうか。

いつものBLOG感じとは変えて色々とご紹介してきましたが、今これだけモノが溢れる程ある時代に
其々の価値観で数ある中から選ぶというのは簡単そうで難しい。
僕自身の経験で言えば、何度も何度も失敗をしながら前に進んでいくことが、やっぱり無駄では無くて
一番近道だと思っています。
全然イメージとしないものを手にするのも買い物の醍醐味ですし、段々と距離が縮んで仲良くなるものも
沢山あると思います。そんな経験は何かを手にする所から始まると思いますし、良い事もそうでない事も
全て含めて自分自身の財産になってくれると思います。

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