5月18日


HATSKI   WADE TAPERED DENIM (KOTTON×WASHI)

color    ONE WASH

price    19000+TAX

SIZE    0    /   1   /   2   /   3   /   4   /   5 


曇り空が一転して、青空と太陽の光が眩しい一日。風が抜けていき湿度も丁度良い具合にあって
シャツを羽織るとさらりとした気持ち良さを感じられます。このぐらいのコンディションの良い日は
中々ないので、体感で恐らく気温は20℃くらいでしょうか。
今日は数年前に手にしたリネンのジャケットを羽織ってきましたが、毎年、着る期間がとても短くて
もうちょっと袖を通せる日があると良いのになと思いながらも、これはこれで何となく贅沢な感覚もあって、
心地の良い天候の日に羽織るのが楽しみの1つだったりもします。

盛岡の夏は短くてあっという間に秋風が吹くようなイメージをしていましたが、3年前位からでしょうか
気候変動によって年々暑さが増して、夏も徐々に伸びているような気がしています。
洋服屋としてお客様に提案している以上、少しでも涼しくて気持ち良く袖を通せる服を選んでいますが
それは作り手の方々にとっても同様で、新しい試みや新素材などを積極的に取り入れ始めていて、
展示会でサンプルをチェックしながら新たな発見や驚きが沢山あります。

HATSKIは昨シーズンまではリネン100%のデニムを提案していましたが、今季は新素材を独自に開発。
以前から洋服生地に「和紙」を掛け合わせたアイテムが出始めていたのは知っていたのですが
デニムに和紙を使ったものは見たことはありませんでしたし、単純に興味が湧きました。
展示会で話を聞くと軽くて強さがあり涼しく穿けるというのは前提として、リネン程くたっとした表情になり難い
というのが一番のメリットだと聞いて成程と納得。これだけ夏場の気温が上がり湿度も高いとなると
通常のデニムを穿くのは難しくなってしまいますし、実際に僕自身も夏にデニムは殆ど手を伸ばしません。
けれども普段着のスタイルとしてデニムは欠かせないアイテムですし、風の抜けにくく蒸れやすいデニムを無理してまで
穿くのはどうだろうとも思っていました。普段穿いているようなぱりっとした素材感と風合いに近づけながらも
薄手でさらりとした素材感を作り出す為に、天然素材でもある「和紙」を掛け合わせたデニムが完成しました。 


穿き心地としてはライトオンスのデニムに近いイメージはありますが、それよりもしっかりとした張りを感じる素材感で
これであれば夏場でも抵抗なく手に取れる印象があります。
HATSKIのデニムはシルエット違いで何種類もリリースされているのですが、rasikuで選んだモデルは「WIDE TAPERED」
という最も太さのあるデニム。夏場はトップスの比重が軽くなってきますので、ボトムスでバランスを取る方が
全体にまとまりが出易くなるのと、僕自身がこのモデルをとにかく気に入っているからです(笑)
無理してまでワイドシルエットを穿く必要はないですが、太いパンツが苦手だったという方にも穿いてみたら
案外抵抗なく取り入れられたと言われる事が多々あり、頑なになり過ぎずに柔軟な気持ちでご試着頂ければ嬉しいです。


因みに素材はコットン70%・和紙30%を掛け合わせています。
当たり前かもしれませんが触れた感じでは和紙が入っているとは思えないですし、通常のデニムよりも紺ではなく
ブルーの色味が強いかなと感じる位ではないでしょうか。
ヴィンテージの様な雰囲気がムンムン漂うようなデニムではなく、良い意味で雰囲気としてはチープなデニムに
近いイメージで、何も気にせずにさらりと穿いて頂けるような印象を持っています。
僕自身はデニムに対しての色落ちへの拘りやディティールへの関心が全くないと言えば語弊があるかもしれませんが
然程気になりません。レギュラーでもヴィンテージでも其々に良さがあると思っていて、それよりもトップスとの
バランスや合わせているサイズ感、レングスの長さなどに興味があるので洋服の着方や合わせ方を重視する方には
とてもお勧めしたいデニムです。


シルエットは全体的にゆったりとした設定。
5ポケットのデニムという縛りの中で言えば、お尻回りからワタリ幅にかけてはゆったりとしていると思います。
膝から裾口にかけてはなだらかにテーパードをさせているので、ゆったりとしている割には納まり具合は良いです。
コットン×和紙のタイプはセルヴィッチは付きません。
足元は気温の上昇と共にサンダル類も気兼ねなく合わせられる季節になってきましたので、BIRKESTOCKのサンダルなどの
ボリュームのあるものとの組み合わせはいわずもがな。レングスの設定も丈詰め前提ではなくジャストもしくは
一折する位の長さに作られていますので、ルーズなシルエットを壊さない程度にすっきりした長さで穿くのが良さそうです。

HATSKI   STITCH EIDE EAZY PANTS (KOTTON×WASHI)

color    ONE WASH

price    21000+TAX

SIZE    0    /    2  SOLD


同素材を用いたウエストがイージー仕様になったモデルもご用意致しました。
「STITCH EIDE EAZY PANTS」は今シーズンの新作としてリリースされたモデルで、直線裁ちのパターンから生まれる
潔いズトンとしたシルエットとマリンテイストを連想させるウエストの白紐とイージー仕様が特徴的なデニム。
サイドシームにハンドステッチ風の太い糸でアクセントをプラスさせています。
サイズ感に関してはウエストはぎゅっと縛って穿くパンツですので、大き目の作りでサイズ0とサイズ2
2サイズをご用意致しました。リラックスしたムードのパンツをお探しの方に是非お試し頂きたいです。
5ポケットのデニムとは一味違う、生地の落ち感やミニマムですっきりとした井出達が何とも言えず好みで
今シーズンはいつもよりも型数を増やして展開をしている「SEA SALT」などの生地に揺らぎのあるトップスと
組み合わせて頂ければ相性が抜群だと思います。


ワタリから裾口まで殆ど変わらずに、そのままズトンと落ちるシルエットを構築。
迫力のあるシルエットが大きな特徴で、デニムのブルーも柔らかい色目でトップスを選びません。
Tシャツなどのラフな組み合わせも勿論良いですが、個人的にはリネンやシルクなどの大人っぽい雰囲気のトップスを
合わせる事で、直線的なシルエットを和らげて全体の纏まりが出る様に思います。
男性でしたらカディコットンのシャツやリネンを用いた、ゆったりとしたシルエットのシャツを羽織る事で
カジュアルなデニムの印象を程よく中和し、コーディネートに深みと奥行が出せるのではないでしょうか。


この時期は朝夕と日中の気温の差が大きかったり、また突然かくっと気温が下がったりと
まだ思い切り薄着ではいられないと思うのですが、服にも季節を楽しむ要素が詰まっていて
例えば、店先に山菜がもりもりと並びはじめたり、お餅屋さんに季節限定の草もちが出ていたり、
そんな一コマに触れたり口にするだけでも気持が上昇するというか、力が湧くような気がしますね。
そんな心持ちで涼し気な服を手にしてくださったら嬉しいなと思います。
今季は今まで以上に夏の服に力を注ぎましたので、引き続きBLOGもお楽しみください。

3月20日


HATSKI   WIDE TAPERED DENIM

color    BLUE

price    20800+tax

SIZE    0    /    1    /    2    /    3    /    4    /    5 

HATSKI   WIDE TAPERED DENIM

color    ONE WASH

price    18000+tax

SIZE    0    /    1    /    2    /    3    /    4    /    5 

昨日のポカポカ陽気とは打って変わっての冷たい雨。
太陽を浴びて良い感じに心も身体も解れかけていたので、朝起きた時にシトシトと屋根に当たる雨の音は
僕の中に芽生えた布団から出る勇気を完全に奪い取ってしまい躊躇なく二度寝してしまいました。
そんな日もまた良し。
今日は金曜日ですが祝日(春分の日)で週末も含めて3連休になりますので、
そろそろ新しい洋服に袖を通したいなと思っている方は、是非足をお運び頂ければ幸いです。

季節の変り目には、新たな気持ちでパリッとしたデニムを無性に穿きたくなってしまうのは僕だけではないはず。
rasikuで展開をし続けているHATSKIのデニムは、一度手にした方が違うモデルも試してみたいとリピートして下さっていて
とても嬉しい気持ちになります。数あるモデルの中で3つのモデルを展開していますが、その中で個人的にも年間を通して
デニム以外のパンツも含めて一番着用しているのは、ワイドシルエットが売りの”WIDE TAPERED DENIM”
気に入り過ぎてワンウォッシュと加工タイプとを穿き分けています。
身体を締め付ける様な部分が一切なく、5ポケットのデニムにおいてはワタリの太さと裾にかけてのボリューム感は
他ではなかなか味わう事が出来ないHATSKIの最高傑作だと勝手に思っています・・・(笑)
ウエストをジャストサイズで合わせずにワンサイズアップでベルトで締めて穿いて頂けると、穿いている感覚は
とてもゆったりとしているのに、案外スッキリと見えるシルエットのギャップにやられてしまうはずです。
オーバーサイズの作りではありませんので、太いパンツが苦手な方にも是非挑戦をして頂きたいです。


デニムとしては申し分のない、各ディティールしっかりとした作り込みがされています。
使用しているデニムも通常使われるようなオンスではなく、15.6OZと厚地の生地をあえて選んでいます。
しっかりとした作り込みと生地感にも関わらず、ライトな雰囲気に見えるのが「HATSKI」ならではの良さと思っています。
もっと気軽に日常生活にデニムを取り入れて欲しいというデザイナーの想いが、製品にしっかりとアプロ―チされていて
穿き心地の良さは勿論ですが、気合の入り過ぎない力の抜けた雰囲気も新鮮に映るのではないでしょうか。


デニムに限らずですが、パンツ全般に言える事ですが選ぶサイズ感がとても重要。
その中でもウエストのサイズ感だけで合わせる事をしても良いのですが、それ以上に後ろから見た時のシルエットや
バランス感がより大切だと思っています。ウエストはベルトで固定さえすればある程度自由が利きますので、
先ずはお尻回りとワタリ幅(太腿)を気にして見て頂きたいです。
レングスは最初から短めに設定をされていますが、身長や体型によって裾上げが必要な場合もあると思いますので
きちんと処理する事によって、トップスを合わせた際の全体のバランス感と見え方が大きく変わります。


膝から裾口にかけて少しだけ細くテーパードをさせています。
程よいボリュームで、靴(スニーカー・革靴)共に収まり具合も良いので服装を選ぶ事無く着合わせが効き易く
ついつい出番が増えてしまう1本になるのではないでしょうか。
色落ちは全体的にゆっくりなスピードで、ヴィンテージデニムのようなヒゲが沢山入ったりするのではなく
のっぺりと落ちている印象。洗濯方法などによって色落ちには差があると思いますが、少し色落ちをする事で全体的な
立体感が生まれるので、そんな所も楽しんで頂きたいです。
逆に加工の入っている「ブルー」は、暖かくなる季節に白いシャツやTシャツを合わせて着て頂きたいです。
自分で穿き込んでいったとしても加工したブルーのような色目にはなり難いので、別物と思って選んで頂ければ。


これから気温が上がりコート類が要らなくなるとトップス比重が軽くなる分、パンツに太さを出すとバランスが取り易く
裾のボリュームに負けないボリュームのあるビルケンシュトックのサンダル類も合わせ易く感じるのではないでしょうか。
デニムは選択肢の幅が広くある分、逆に何を基準にして選ぶのかが難しくなるのではないかと思っています。
僕自身はデニムをある程度穿いてきて、フィッティングが窮屈にならずにストレスなく1日中穿いていられる事と
色落ちが激しくなり過ぎずに「普通」なものが、今の気分に丁度合うような気がしています。
季節の変り目に、気分一新で新しいデニムを試してみては如何でしょうか。

2月2日


HATSKI   Stitch Loose Tapered Trousers

color     Katuragi-Black

price     19000+TAX

SIZE       1    /    2    /    3 SOLD

店に来て、先ずすることは窓を全開にして空気の入れ替えと掃除をするのが日々の日課。
冬の間は1日を通して店内に太陽光が入ってこなかったりするのですが、今日はほんの数分でしたが日差しが
ラックの商品にあたっているのを確認。太陽の角度が少しずつ変わり始めている事を実感しました。
ほんの一瞬でも光の暖かさを感じると、微かに緊張が和らぐような感覚になるのは何だか不思議だなと。
毎日同じことを繰り返していると小さな気づきがあちらこちらに落ちていて、そんな事を思う日々がとても楽しい。

僕の記憶の中では恐らくは初めて提案する素材だと思うのですが、HATSKIからリリースされた新作パンツをご紹介。
HATSKIはブランドを立ち上げた当初から15.6OZの厚地のデニムを中心にした物作りを続けています。
ここ数シーズンでデニム以外の素材にも挑戦をしていて、その中で展示会で目に留まったのは「葛城」という
綾織りの生地。組織で言うと経3本・緯2本を組み合わせていて、デニムに近い印象を持ちます。
しっかりとした厚みに加えてコシがあり、穿き始めからでも気持ち良く身体に馴染んでくれると思います。
先日のholkのパンツもそうでしたが、カラーはブラックをセレクト。
特別に意識して選んでいた訳ではないのですが、僕自身が今まで黒のボトムを全くと言って良いほどに
穿いてこなかったこともあり、その反動か黒・・・穿いてみたいなとは微かに願望としてあったのは確か。
案外合わせ易いということにも気付いて、いつの間に各ブランドから出たブラックが集まっていました。
意外と定番でありそうな色ですが、そうでもなく今回はたまたま黒が充実していると思っていただけると良いかと。
Stitch Loose Tapered Trousersは色としては「真っ黒」というイメージですが、ある程度穿き込んでアタリと
ほんのりと全体が色落ちがしてきた頃がより格好良くなると想像をしています。


フロントはボタン+フックの留め具にZIPで開閉する仕様。
タック入りなので、しっかりとウエストの位置でベルトで固定をして穿くとより綺麗なシルエットが出てくると思います。
コインポケットを現代の仕様に置き換えてスマートフォンが入る大きさにアップデート。
HATSKIらしい柔軟な思考が随所に落とし込まれている印象です。


バックポケットは丸みを帯びたパッチポケットが2つ。
サイドに太番手の糸でハンドステッチ風のアクセントを入れていて、表情のある仕上がりに。
迫力を感じる葛城の生地に曲線的で立体的なシルエットが組み合わさる事で、今までにない新鮮なパンツに映りました。
ワタリから裾にかけて、きつくテーパードをかけて全体の納まりをすっきりと見せているので
“ブラック”の色目の重さを感じさせない作りになっていると思います。


ウエストの細さに対して、ワタリからお尻回りにかけてはかなりゆったりと設定。
葛城のコシのある生地感も相まってか穿き心地に関しては窮屈な印象は一切なく、適度なルーズさを持ち合わせながも
綺麗なシルエットを構築しています。裾の収まりも良いので革靴でもスニーカーでもどちらでも相性は良いと思います。
個人的な印象として、ブラックのパンツをあまり穿いた事がない方に最初の1本としてお勧めです。
まだ気温が低いのでラフにスウェットを合わせましたが、春先はぱりっとしたブロードの白やブルーのシャツに黒の革靴が
大人っぽい組み合わせとして良いかなと想像をしています。


HATSKIのデニムはrasikuでもシルエット違いで3型展開をしていて手に取って下さる方が増えていて嬉しい限りです。
デニムの完成度の高さ・シルエットの豊富さ・価格設定とバランスの良さが際立つのですが、それと同時進行でデニム以外の
新しい素材の開発にも力を入れています。展示会に行く度に発見があり、ブランド立ち上げから商品を見させて頂いていて
rasikuでの展開もまだ数年ですが、発想力と実際の物作りにも思い切りがあってとても刺激を受けています。
僕自身も週の半分以上はHATSKIのパンツを愛用しているので店頭に来てくださる方は良く目にしていると思いますが、
出逢った事のない感覚を手に入れられるのが嬉しく柔軟な発想をもって洋服を楽しもうという気持ちにさせられます。
似合う似合わないという事も大切ですが、フラットな目線で洋服を純粋に楽しむという事を実感して頂けるのではないかと。
ブラックのパンツを是非ワードローブに取り入れてみては如何でしょうか。

1月25日


HATSKI    STITCH  WIDE EAZY PANTS

color      DENIM

price      19000+tax

SIZE      0    /    2 SOLD

HATSKIから新作でリリースされたイージーパンツは、潔いワイドシルエットに惹かれてセレクトした1本。
冬の着こなしから段々と季節が進むにつれてトップスの比重が軽くなる分、パンツに存在感を出すとコーディネートの
バランスが取り易くなると思います。新型でリリースされたイージーパンツは、見た目の簡素な雰囲気とは裏腹に
両脇に大胆なステッチを入れて表情豊かに魅せる部分があったりして、ラフに作りがちなアイテムをブランド独自の
アイデアと発想でオリジナリティを入れている所にとても惹かれました。
普段良く穿いているデニムとは全くの別物としてコーディネートにプラスして頂けると思いますし、
ウエストがイージー仕様なので、休日のリラックスして過ごしたい日に最適なパンツになるのではないでしょうか。


フロントはZIPの仕様で、インシームは巻き縫いを用いているのに対してアウトシームは太番手の黒糸で
ハンドステッチのように処理。デニムが色落ちする事でよりステッチが鮮明に見えてくると思います。
立体的にパターンを作っているというよりは、直線的にざっくりとしたデザインに落とし込まれていて
ウエストの紐をぎゅっと絞って穿く事で、シルエットが形成されるように作られています。
ただ単純に穿いて見た目が良くなるとか、美シルエットとか、そういった部類のパンツとは違う良さがあるので
少し野暮ったく見える雰囲気や、裾と靴のバランスなど・・・どう着こなしていくのかを想像して楽しんで頂きたいです。


ワタリから裾にかけて殆どテーパードを利かせないシルエットなので、裾のボリュームがかなり出ます。
カットして重たさを和らげるのもありでしょうし、あえてロールアップしたまま穿くのも良いのではないでしょうか。
デニムは新品の状態で穿くと立体感がなく平坦に見えてしまうので、この感じで良いのかな・・・
と多少の不安もあるかもしれません。大まかに70点くらいからスタートすると思っておけば、1年位を過ぎたあたりに
徐々にあたりが出て立体感も出て穿き易さも、新品と比較すると全く別物というくらいの存在に変わっているはずです。


横から見た際のボリュームと膨らみがパンツの存在感を引き立たせてくれます。
コート類を脱いでカットソーやシャツ1枚で着れる位の気候になった頃には、このパンツの合わせやイメージが
更に膨らんでくると思います。


HATSKIは定番のデニムを中心にして、新しい事への挑戦も真摯に取り組んでいる事を展示会に行く度に感じています。
洋服を提案するお店として遊び心も大切にしたいと思っていて、普段着の中に少しアクセントや新鮮さを覚える様な
服や小物など取り入れてみると、自然と気分もあがってくるものだなぁと僕自身もふいに気付く瞬間があったりします。
お手持ちのボトムに広がりを加えたい方や、ワイドなボトムをお探しの方に如何でしょうか。
ここ最近は太いパンツに対して抵抗なくご試着して下さる方が増えてきていて、個人的にはとても嬉しく思いますし
足元付近から春にむけて準備しておくと、季節が訪れた時に丁度いい塩梅で穿いていただけるので
是非挑戦して頂ければ嬉しいです。

10月22日


HATSKI   MICO CHINO PANTS

color     BEIGE

price     18000+TAX

SIZE     0    /    1    /    2    /    3 

今日が「即位礼正殿の儀」で国民の祝日になっている事をつい先週あたりに知りました・・・
会社勤めの頃は祝日や連休に合わせてイベントを準備したりシフトを調整したりと、ある程度祝日にもアンテナを
張っていましたが個人でお店をやるようになってからは、酷い時は前日まで気付いていなかったり・・・。
その事が良いか悪いかは分かりませんが(いえ、お店としては問題です。)ただ、いつも通りに店に出勤して
窓を開けて掃除をして少しディスプレイをいじったりして時間通りに毎日開けること。
それをコツコツと続けていく事が本当に大切な事だと実感するようになりました。
洋服を着るのも選ぶのも、これからが一番楽しい季節です。自分にとって心地良く時間を過ごす事の出来る1枚を
探しにいらして頂ければ嬉しいです。

店内は冬物の商品がいよいよラックに並び始めて、僕自身も今直ぐにでも欲しいアイテムと先を見越して着てみたいと
思う服が混在して悩ましい状況です。そんな中で、通年を通して穿くことの出来るボトムスは縁の下の力持ちに
なってくれる存在で、トップスを活かすのもパンツの選び方1つで大きく変わってくるはずです。
HATSKIはデニムに特化したブランドでrasikuでも展開をし続けているので、デニムと言えばで定着してきた感が
ありますが、ここ数シーズンは生産背景を活かした物作りで違う生地にも挑戦をしています。
新作でリリースされたチノパンは素材・シルエット・縫製・価格どの部分においても優れたバランスの良い仕上がり。
お店で接客をしていて細めのパンツのリクエストを頂くことが多々あるのですが、僕自身が細いパンツを全くと言って
良い程に穿かないので提案をしてきませんでした。このパンツを展示会でフィッティングをした際に、股上が深く設定を
されていて、お尻回りも立体的なカッティングだったのでストレスに感じる部分が殆どありませんでした。
細身(恐らくレギュラーくらい)のパンツも提案をしてみたいという気持ちが次第に大きくなり
“MICO CHINO PANTS”を店頭に並べるに至りました。


チノパンと言えば真っ先に思い浮かぶのはアメリカ軍が40年代~50年代前半に作製していた
ワイドなシルエットのチノトラウザー。ヴィンテージ市場で揺るぎのない人気アイテムの1つ。
コンディションが良くサイズ感の良いものは、今現在でも価値が変わることなく高値で取引をされ続けています。
年代によって素材やディティールが変更されていくのですが、人気が高いのは40年代頃のサイドの始末が
両巻き縫いにされているモデルで、それが全てではないのですが、それを基準にチノパンを作製するメーカーが多くあり
独自の解釈とバランスで世の中に送り続けているように思います。
HATSKIも40年代のアメリカ軍のチノを参考にして、現代に合わせたフィッティングとディティールで提案。
フロントはボタンフライを採用し、釦には贅沢にも本水牛を使用する事で開け閉めする際の気分を高めてくれます。


縫製は外・内股と巻き縫いを採用する事により、シンプルなパンツに表情を与えてくれる役割を果たしてくれます。
穿き込んでいくうちにパッカリングが生まれて、より立体的にヴィンテージのような雰囲気に変化を遂げるはずです。
素材はHATSKIが独自に開発したオリジナルファブリックを採用。
三本の糸を撚りを入れて1本の糸にしたものを、極限まで打ち込んだ綾織りの生地を作製。
しっかりとした張り感と上品な光沢感を併せ持っていて、生地の硬さを和らげる為に石を使って叩き洗いを施す事で
穿き始めからでも身体に馴染む様な印象を与えてくれます。
これだけ打ち込みの良い生地でチノパンに出逢えたのは久し振りだったので、展示会で興奮したのを覚えていますし
シルエットも程よいバランスだと思いますので、男性・女性どちらにもお勧めしたい1本です。


お尻回りもダーツを入れて、身体のラインに沿うようなパターンで作製されているので穿き心地にストレスが少なく
曲線的で柔らかな部分と直線的でワークウェアらしい無骨さの2つの要素を上手に組み合わせて作られています。


股上は深く、ワタリ幅はしっかりと取られていて膝から下にかけて綺麗に嫌みのないテーパードが掛けられています。
レングスは通常のパンツなどと比較すると短めに設定。
HATSKIのパンツの特徴の1つであり、すっきりとした印象に映ると思います。
チノパン自体は王道なアイテムだけに、どこでオリジナリティや差別化を図っていくのかがポイントになるのですが
単純なリプロダクトではなく、独自に生地を開発して、シルエットはモダンに今の気分に合わせて調整をし
縫製は昔ながらの良い部分を取り入れた、デザイナーの柔軟な発想が製品に表現されているように感じました。
ワークウェアとしてのパンツに振り過ぎずに、綺麗さと力強さの2つを併せ持っている事にとても惹かれました。


フルサイズでの展開ですが、全体的に小さめのサイズ設定に感じています。
男性・女性どちらにも対応が出来る商品ですが、個人的には女性の方がこれくらい雰囲気の良いチノパンを探すのは
案外難しいのではないかと思っています。レングスのバランスなどを含めてしっくりとくるのではないでしょうか。
HATSKIの新たな事への挑戦ですが、シンプルに良いなと思って頂けるパンツに仕上がっていると思います。
是非ご自身に合うサイズを選んで穿いて頂きたい1本です。

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