3→4

先ずは3年。
僕自身の中でひとつの節目として捉えていた3年という時間は、自分が思い描くベーシックなスタイルには
欠かせない、ここから始まる軸や基盤とも言える様な、そんな想いのアイテムをメインにセレクトしお客様に
提案したいという気持ちで過ごした時間だった様に思います。
いつでもここに来ればそれらが見れて、気に入ればまた同じ物の買い替えが出来る安心感のある品々。
言ってみれば見た目も普通で、何ていう事の無い物が多く分かり易いようで分かり辛い。
けれどそこが良さでもあり、何てことの無い良さが消えない程度に自分達らしさを織り交ぜながら
そういった洋服達や着こなしをどの様に伝えていくかという事に、特に最初の頃は必死になりすぎてしまったり
迷ったりと試行錯誤していました。
ですが、最終的には自分達の好きなものはいつお店にあっても良くて、選ぶのはお客様であって
無理に手にしてもらうような事はせず、単純に好きな気持ちを素直に表現するのが一番だと思い、
あとはお客様自身が気に入って選んで頂けたらラッキー!ぐらいの気持ちでいよう、という所に辿り着きました。
そうすると、変な力みは消えましたし(笑)どんどん店が自分にとって心地良くなっていきました。
自分のお店にお客様をお迎えする為には、先ずは一番長くいる自分にとって地良い場所でなければな・・・
という事に気付けたのも大きな事です。
不思議なもので力みが無くなると?自然と気になっていたお取引先様とも少しずつ「縁」が繋がっていき
今では18坪の店内を埋め尽くすくらいのブランドをお取扱いするまでに至りました。
オープン当初から比べると、少しは見応えのある空間にはなったのかなとも思いますし、
この店の基盤となる洋服達の存在も、ゆっくりではありますが浸透し手に取って頂ける機会が増えてきました。
そんな日々の積み重ねが自分達にとっても次のステップへと踏み出す力の糧となり、また新たな挑戦が出来ると
信じていますし、それがこの店を支えて下さるお客様に対して僕達が出来る最大限の感謝の表現に
なるのではないかと僕は強く思っています。

「洋服」は「幸福」になる為の1つの手段であり、生活に欠かす事の出来ないもの。
自分のお店を持ってみて、改めて感じた事のひとつです。
僕は勝手に「幸福」という字を「幸服」と解釈し、洋服で人を幸せに出来る事はまだまだあると思っています。
洋服を着るという当たり前の行為とその日常が、その人にとって少しの幸せをプラス出来ていたら
とても嬉しいですし、身に付けているだけで元気が出たり、愉しい気持ちになったり・・・
気分的な事に限らず、洋服がきっかけで何か人との繋がりや新たな可能性が広がる事もあるかもしれません。
そんな洋服の力を僕は信じていますし、数ある選択肢の中のひとつとして僕達の店の存在が
誰かの生活のしあわせの一部となれたら、洋服屋としてこれ以上嬉しい事はありません。
これからも″rasiku″に足を運ぶ理由や魅力を僕自身ももっと沢山想像し磨いていかなければならないと
思っていますし、また洋服と人とを繋ぐ場所として責任を持って洋服の魅力を伝えていきたいと思います。
これからも、じっくりゆっくりと自分″らしく″洋服を楽しんで貰えたる様、そしていつも応援して下さる
お客様の期待に応えられるように、今年は今までになかった動きもちらほら見せていきますので
rasikuの4年目を楽しみにしていてください。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
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