2月12日


trippen    PAGE

color     BLK-BK  

price     46000+TAX

SIZE      39   /   40   /   41   /   42


雪が降ったり、時折晴れ間が覗いたりで冬と春の2つの季節を感じられる気候になりました。
重たい冬コートを羽織らずに過ごせる日は、もうすぐそこまで来ているのかもしかもしれません。(願)
trippenからソール別注で作製しました″PAGE”が入荷をしてきました。
ブランド自体でも久しぶりに作られたモデルで、trippenにはあまり見かけない内バネタイプの曲線美が際立つデザインが
目を惹きました。僕自身、内バネ式の短靴を持っていなかったという事もあって、畏まり過ぎずにカジュアルに
履けるモデルを見つける事が出来てとても嬉しく、届いて早速ですが連日履いています。
展示会では″BLACK”のカラーサンプルが無かった事もあり、ソール変更でのオーダーだったので仕上がりがどうなるかなという
少し不安もありましたが、実際に商品が届いてみて、丸みを帯びたシルエットに対して凸凹のタンクソールが無骨な印象を
プラスして手前味噌ではありますが、想像していた以上の納得の仕上がりになりました。


素材は履きはじめから馴染みの良いワックスレザーを採用。
植物タンニンで鞣されたカーフレザーは、たっぷりと内側にオイルを含んでいますので時間の経過と共に他種類の革よりも
ぐっと艶が増してきます。日頃軽めのメンテナンス(ブラッシング等)は必要ですが、履きこんでいくうちに革の伸びが出る素材
ですのであまりに過保護になってオイルを塗り過ぎない方が良いです。型崩れの原因にもなってしまいます・・・
タンブル加工(揉み込まれた)を施された革は、表面に無数の細かなシボが出るのが特徴的で履きこんでいくうちに、
シボがより艶をまして履きジワも含めて立体的な表情を生み出します。
革靴は新品の状態では平面的で良さを想像する事が難しい面もありますが、徐々に表情が豊かになっていく変化を
日々楽しむ事が最もの醍醐味になるのかもしれません。


アッパーは切替しで2枚の革で構成をされていて、踵部分には厚みを持たせて硬い芯を入れる事によって靴全体の
型崩れを防ぐ役割を果たしています。ラストは横幅は広めで甲が低く設定。つま先のボリューム感はありますが
甲が低く内バネという条件が相まって、靴全体を見た際にはすっきりとしたフォルムに納まっている様に感じます。
ソールは雪の多い北東北でも安心して履けるように″trippen sole″を採用しましたが、僕自身が履き心地に関しても
程良い硬さがあるのが好みで、足の裏でしっかりと地面を掴んでいる感覚があるというのも理由になります。
シンプルな黒の短靴なので冬に限らずに通年を通して履いて頂ける汎用性の高さと、洋服に合わせた際に
大きく主張し過ぎない、すっと寄り添うように馴染む抑え目なデザインに惹かれています。
trippenの靴を一足目としても、革靴をあまり履かないという方にも自信を持ってお勧め出来るシューズです。
全ての生産工程をドイツとイタリアにある自社工場で生産されているので、細部のパーツに至るまで殆どの箇所が修理可能
よっぽど雑に扱わなければ履き潰しにはなり難くいので、付き合っていける年月を踏まえれば半分は投資くらいの
気持ちを持って選んで頂ければと思います。


足元の選択肢は無数にあって、何を選ぶかはお仕事であったりライフスタイルに直結する部分だと思っています。
trippenは革靴を作っている様々なメーカーの中では、分かり難い表現になるのかもしれませんが真ん中というよりは
変化球的な要素が強いブランドだと捉えています。奇抜で先鋭的なデザインのアイテムも多数存在しますし、どちらかと言えば
シンプルなアイテムが少ないのも事実です。ですがソールも付いていて冬場でも気を使わずに履けることが出来て
カジュアルな服装に程良く力の抜けた雰囲気で合わせる事の出来る革靴は、今現在の僕の生活にはとても合っている靴だと
ここ最近はより強く思うようになりました。
外出する際には靴を履かないと出られらませんし、その時にお気に入りの履きたいと思える靴が在るか無いかで
出掛ける気分が大きく変わってくるはずです。1歩1歩を踏みしめながら「歩く」という事を当り前に大切に考える方に
trippenのシューズはお勧めしたいですし、時間の経過と共にその存在感が増していくと思います。
これから訪れる新しい季節を、新しい靴ではじまりを迎える。というのも何だか良いかもしれません。
ぜひ。

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