11月11日


SOWBOW    蒼氓シャツC

color        DK INDIGO  

price        25000+TAX

SIZE         1   /   2   /   3 SOLD 

今シーズンからお取扱がスタートした″SOWBOW”
春夏はイタリアンカラーとレギュラーカラーの前開きシャツを2型展開していましたが、秋冬の新作として
リリースされたモデルは、ざっくりとした表情が特徴のプルオーバータイプのシャツ。
最初にサンプルを見た時にはお世辞にも着易いとは言えないデザインだなという印象でしたが、翌日になっても
なんとなくずっと頭の片隅に残像が残っていて、これは着ていくうちに良くなると思えてセレクトしました。
今時期に重ね着するのに丁度良い肉感のコットンネルを使用。元々は生成の生地ですがSOWBOWの得意とする
インディゴ染めでじっくりと時間を掛けて製品染めを施しています。
ネル素材はブロードやオックスなどと比較すると、染料が生地に入り難く通常の5倍くらい時間をかけて染め上げる事で
色ムラなど一切無く綺麗にインディゴの深いブルーが生地に定着しています。
インディゴと言えば色落ちや経年変化を期待してしまいますが、SOWBOWが作りだす製品はあえて色落ちがし難い
染色方法を選ぶ事によって、量産されるプロダクトの様な冷たい雰囲気を纏っている様に思います。
どちらが良いとか悪いではなく、ブランドとしてのポリシーが何よりも大切で、お客様にどう着て貰いたいか・・・を
しっかりと製品に落とし込んでいると思います。


デザインはプルオーバータイプで、首元はスタンドカラーとも違う深く大きく開いたスキッパータイプ。
基本は開けて着るの方が自然だと思いますが、女性が着る場合には首が細いので釦が留められるかもしれません。
肩線はドロップした位置で、腕から袖にかけてもゆったりとした設定。
袖口はぎゅっと絞って綺麗に細かくギャザーを寄せて処理しています。
身頃がゆったりとしているので、インナーにシャツを着ていても着る際のストレスは全くありません。
生地も柔らかく着心地抜群で、保温性も確保出来る1枚になると思います。
特に今時期はシャツの上に何かを羽織りたいと思うのですが、シャツにシャツを上から重ねるという新しい着方が
とても新鮮でしっくりときています。良い意味で自分自身の固定概念を覆してくれた様に思います。
何かのデザインソースがある訳ではなく、SOWBOWが考え出す独特のパターンは自然と惹きこまれてしまう
不思議な魅力を放っていて、それでいて普段着として成立する絶妙な落とし所が選ぶ理由かもしれません。


大きく深く入ったサイドスリット。
釦は有田焼で作製されていて、九州での物作りを掲げるだけにブランドのアイコンの1つにもなっています。
単純に着易いシャツではないのですが、それなりに癖があってもすんなりと入ってくるような感覚は
洋服を幅広く深く熟知したデザイナーだからこそ生み出す事の出来る、デザインの妙だと思っています。
僕自身も早速1枚手にしてみましたが、インナーはバンドカラーのシャツとの組み合わが今の所はしっくりときていますが
もう少し季節が進んだ時にはハイゲージのセーターを合わせてみようかと想像を膨らませています。
サイズ感などを含めて着方の自由度が高いシャツなので、少しずつ距離を詰めながら自分なりの落とし所を見つける
楽しみがあるのではないでしょうか。こういうアイテムは時間の経過と共に着れば着る程に好きになってくると思います。


バックのスタイルもアシンメトリーな切り替えが珍しいデザイン。
なかなか気付き難い部分にも、きちんとギミックを加えている作り込みの高さにも感心させられます。
SOWBOWというブランドの匂いや癖がしっかりと服にも漂い、デザインと素材感との組み合わせも良い塩梅な1枚。
世代も性別も問わずアンテナに引っ掛かった方は、ぜひ袖を通して頂きたいです。おすすめです。

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