11月10日

River    C.Y CARDIGAN

color    GREY

price     30800-(TAX IN)

SIZE     2   /    4    /    6   /   8  SOLD

定休日はいつも行く温泉にサッと出掛けながらの紅葉狩り。とは言え、山々の紅葉もいよいよ終わりに近づき
岩手山の頂は真っ白に雪化粧をしていました。山々の景色はすっかり冬のはじまりを告げているようです。
ここ最近の自分自身の心境として枯ていく姿にぐっとくるものがあって、落葉や枯れて倒れ重なる木々の枝の美しさ。
もちろん緑の盛りの活き活きとした姿も好きですが、反対にどんな姿で萎れていくかも同じくらいに好きです。
網張温泉までの道中の景色は色んな気付きをくれますね。

自分自身の頭の中に描いている、セレクトでは賄いきれいない必要と思ったアイテムを不定期で
リリースしていく企画「River」。今回で3品目の商品。
クルーネックのスウェットが大好きだというのは、BLOGでも何度も力説していますし、この時期に
なると毎日色違い・素材違いのスウェットを着ているので定着した感も出てきたのかなと思います。
昨日の温泉にも、もちろん着ていきましたし(笑)
スウェット生地を使った羽織物が欲しいけど、理想とするものがなかなか手に入らないコトから
一緒に動いてくださっているsowbowの吉村さんと共に企画はスタート。
お互いに理想は何かを見つけるつもりで他のメーカーさんのアイテムを購入して着てみたりして
少しずつ意見を擦り合わせながら、ある程度の構想とイメージの着地を整えていきました。

先ずは素材。
二人ともに共通していたのがそれ自体の重さ。重いと着るのが段々と嫌になりそうという点は共通。
プラスして薄さ、生地が厚ぼったいと必然的にアウターライクな着方になりがちなので
インナーとして着れる程好い厚み。プラスして欲しいのは保温性。
上記の条件を満たす素材を幾つかピックアップする中で、コットン100%では保温性の確保に限界があり
コットンにウールを掛け合わせた素材に着目。
ウールも幾つか種類がある中で、販売価格とクオリティがどちらもバランス良く納まるものをという条件に
しっくりとくるのが”ヤク”の繊維でした。ヤク自体は標高の高い場所にいるウシ科の動物。
どちらかと言えば高級な素材としても認知されている数あるウールの中の1種です。
暖かみがプラスされるのは当然で、ヤクの毛が入ることで軽さという点もクリア。
更に言うとヤクの繊維により、スウェット特有の伸びが出難い点も洗いの作業によって明確になり
自分達が理想とするスウェット素材で羽織物が出来る下準備が出来ました。
因みに配合はコットン80%・ヤク20%をブレンドした吊り裏毛素材です。(裏起毛させています)

素材が決まれば次はデザイン。
やっぱりカーディガンタイプでしょう!!という事で、これはもう独断と偏見で決めてしまいました。
岩手に住んでいる身として、スウェットに何かを羽織らないと寒さに耐えられないことから、
スウェットの上にストレスが掛からずに着られるスウェットカーディガンを作ろうと思いました。
肩の仕様はラグランスリーブ、袖口・裾のテンションは出来る限り無いに等しいリブを作製して頂く事で
クリアになりました。
Vゾーンは出来る限り浅くしたかったので、釦は一番上を留める着方、1つ飛ばして着る方法とどちらにも
対応出来るようなデザインに落とし込み、袖を通して頂くとイメージがじわじわと湧いてくると思います。

サンプルの段階ではポケット無しで出来る限りミニマムなデザインというイメージで進行していましたが
やっぱり親切な方が良いと事でパッチポケットを付けています。裏起毛が手の甲に当たるのも心地良いです。
前立てにも芯を入れて出来る限りシャキッとした雰囲気になるように、サンプルを着ていて違和感に感じた
部分を少しずつ修正しながら理想とするスウェットカーディガンに近づけていきました。

今回もサイズを4つ作製していますが、サイズ2は完全にレディース用としてコンパクトに設定。
サイズ2=レディースS~M 
サイズ4=レディースL~メンズMサイズ
サイズ6=メンズL~細身のXL体型の方まで対応出来ると思います。
サイズ8=メンズXL~XLプラスαまで対応出来ると思います。

サイズ8は裏テーマでもあるsowbowの吉村さんの体型に合わせて作製しているのですが
身長183cm 体重73キロの方が気持ち良くゆったりと着られる位の大きさ。
日本のブランドではなかなか展開していないサイズ感だと自負しています。
rasikuで展開しているメーカーで言えばsunshine+cloudのサイズ4、モデルによりますがsowbowの
一番大きいサイズを着ている方には嬉しいサイズ設定になっていると思います。
最も小さいサイズ2は店頭で接客した感じではレディースの小さいサイズを好んで着ている方に
ぴたっとなり過ぎない適度な距離感で着て頂けている印象です。

盛岡の冬はとてもとても長く、その先にある春の暖かさと寒さ。
この絶妙に寒い時期に着る保温性があって丁度良い羽織物にも、コットン×ヤクのカーディガンは
心強い味方になってくれるのかなと想像しています。
実際にサンプルが届いて着ていた3月・4月は、何を羽織うろか問題に1つの兆しが見えるくらいに
相当助けられましたし、ヤクの暖かさがじんわりと身に染みました。

現在進行形でGREYの他にも、色展開として染色を施した深いブルーと色濃く染めたダークネイビーも
今月中には染め上がり予定で作業を進めて頂いています。染めたら染めたでまそれはまた違う印象に
映りますし、そちらはまた宮崎から届き次第、ご紹介をさせて頂きますので楽しみにしていてください。

ワードローブの隙間を埋めてくれるような存在の洋服。
当たり前ですが、僕自身シーズン毎に色々な洋服に袖を通し、自分自身のお店以外でも購入したりもしながら
丁度良い心地良いと思える服装、洋服を探し続けています。
頭の中にあるイメージをこうして具現化出来るのはとても嬉しいですし、誰よりも自分自身が最も欲しいと
思っているからこその喜びがあります。人とのご縁、協力をしてくださる方がいるからこその企画なので
関わってくださっている方、購入して袖を通してくださる方、皆さんが納得し羽織っていて気持ちが少しでも
良い方向へ向かう一枚になって頂ければ幸いです。

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