3月20日

TEMBEA   BRANCH TOTE

color     TANNIN

price     18700-(TAX IN)

SIZE     34×36.5×15 SOLD

まだまだ朝も日中も気温は低いのですが、太陽の陽射しが日を追うごとに暖かさを増しているような気がして
中津川沿いを歩いていると水仙の球根から芽が出ていたり、猫が気持ち良さそうに日向ぼっこする姿。
そうかと思えば白鳥がいよいよ次の土地へV字になって旅立っていく様子を見て、晴れやかな気持ちの中に
微かに寂しさもあって、どうにも複雑な感情になるのは季節ならではなのかもしれませんね。

新作でリリースされ人気の高かった”BRANCH TOTE”を、今回は染めのシリーズで展開。
TEMBEAのアイコンにもなっているモデル”BAGUETTE TOTE”を横長にしたようなデザインで、ハンドル持ちだけでなく
斜め掛けが可能という事がよりアクティブに持ち運びが出来るという点で機能性がアップ。
冬場のモコモコとしたアウターを着ている時期よりも、服装がより薄手になる春から秋にかけての方がこのバッグの
利点を最大限に活かせるのではないかと思っています。
染色は本来は革を鞣す際に使われるタンニン液に帆布のバッグを入れる事で、淡いピンクの様な色合いに。
使っていくうちに、ヌメ革と同様に色が段々と濃く変化するのが大きな特徴です。
物作りの可能性や面白さを追求するブランドの姿勢や取り組みがひしひしと伝わってくるようなバッグで
プロダクトらしい量産される製品の冷たさみたいなものがしっかりと残っているのがとても好みです。

インナーのポケットなどは付かないシンプルな構造。
ショルダーの位置は中央ではなく、少し横にずらした部分に取り付ける事によって独自のバランス感に。
凄くシンプルに作っているように思うのですが、そぎ落としながらブランドらしさを表現する事の凄味に後々に
気付かされることが多々あります。
無理なく無駄なく、機能的にし過ぎない作りする事によって使う側の余白のようなものを残しているのではないかと。
行く場所によって服装に合わせて機能性を重視したバッグを持ち歩いたり、TEMBEAの様に1つの布の容器の様な役割を
果たしてくれる方が気分が良いなと思う時もあるので、素材やデザインなど数種類を使い分けながらが理想的です。

レギュラー展開されている生地と比べると、洗いが掛かっている状態なので使い始めから帆布が馴染んでいて
斜め掛けした際に身体に沿ってくれる感覚があると思います。既にバッグ自体に雰囲気が出ているので
服装はシンプルなシャツやカットソーをさらりと合わせる位の方が、全体のイメージが掴みやすいはずです。
斜め掛けが出来るので、普段自転車で移動されている方にも選択肢の1つとしてお勧めですし
機能的な素材感ではなく、あえて帆布のバッグを持つというスタイルも格好良いと勝手に思い続けています。
完全な自己満足かもしれませんが、何処か力の抜けた感覚を持った着合わせだったり偏ったテイストで纏め過ぎない
違和感のある組み合わせが好きです。言葉でうまく伝えるのは難しいのですが・・・
TEMBEAのバッグはバリエーションの多さからも、その時々で装いにさり気なくユーモアやお茶目さを加える
スパイスのような存在でもあるので、全く違うベクトルで合わせて持ってみるのも化学反応が起こって
案外良かったりするのでお勧めです。

BRANCH TOTEの染めはタンニン以外にも、お馴染みのインディゴシリーズの入荷も控えています。
日常使いするには丁度良い大きさで底のマチが広く設定されているので、お仕事用としてお弁当や水筒を
入れて持ち歩くのにもしっかりと固定出来て良さそうですし、タンニン染めの経年変化などを含めて
目でも楽しめる、奥行きのあるバッグになるのではないでしょうか。
春の装いにプラスαの効果を持たせてくれるのは間違いありません。ぜひ。

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