夏の終わり 韓国の旅 Ⅰ

8月末から短い期間だったのですが、コロナの検査や手続き等のややこしさが無くなったタイミングで
久し振りの海外へ行こうという話になり、日本から距離的に最も近い国、韓国へ行ってきました。
出発の地はお隣にある仙台空港。
韓国の仁川空港へは週3便フライトがあり、仙台12時50分発→仁川15時30分に到着。
フライト時間は2時間40分、岩手から九州へ行くのとほぼ変わらないという近さ。
福岡から韓国が見えるという話を良く耳にはしていたのですが、実際に足を運んだことで、より実感。
仙台から出ているのはアシアナ航空(韓国の大手航空会社)で、乗る方も、日本・韓国、其々に半分くらいずつ
ほぼほぼ満席だったと思います。手荷物を預けて、旅の気分が段々と盛り上がってきました。

2時間半ぐらいのフライトだとあっという間に着いてしまうなと思っていた矢先に、まさかの機内食が。。。
流石にこの時間では食事は出ないよねと思って、仙台空港でしっかりと食べてしまっていたのですが
けれども匂いにつられたのと、機内食も旅のはじまりを盛り上げるイベントだと思って完食(笑)
奥はチャーハンに鳥の唐揚げがのっていて温かい。間に錦糸卵が敷いてあったのでチバブだ!と
気づきました。付属のコチュジャンを付けて食べるともうしっかり韓国ごはんの出来上がりです。
手前はパンと南瓜のサラダにお水。炭水化物×炭水化物で着陸前でもうお腹いっぱい。。

機内食を食べていると、あっという間に仁川空港へ到着。
現地は曇り時々雨。気温は30度ない位で日本よりも涼しい印象。
初めて降り立った空港ですが、仁川空港がとにかく大きい。
世界の何処へでも繋がることの出来るハブ空港の役割を担っていて、そうなると食事やサービスも充実。
色々と見て回りたかったのですが、無駄に多く持ってきてしまう手荷物の重さで徘徊は断念。
仁川空港から今回の目的地でもあるソウル市内へ向かいます。
ソウルまでの交通手段は高速バス・電車(各駅と特急)その他にタクシーなどがありますが、
今回は特急A’REXに乗って市内へ向かうことにしました。

地下7Fのホームに降りると、あれっ。。。日本の何処かでお逢いしたことのある景色というか風景。
関西空港から大阪市内へ向かう途中とそっくり。関西空港からラピート号に乗ったことを思い出しました。
仁川からソウルまでは特急に揺られること45分。
全て指定席になっているので、安心して座って移動が出来ます。
窓から飛び込んでくる景色に脳みそがパンクしそうになりながらも、ずっと奥の方には摩天楼のように
高層ビル群が建っているのが見え、川を渡り、少しずつ街が近づいてくるのが分かりました。

ソウルに到着すると、そこから地下鉄に乗り換え滞在先になるホテルへ向かいます。
完全なる都会。そして日本語と英語が通用すると思っていたのですが、想像していたよりも全然通じ難く
表記もハングルが主体で、まったくもって何が何だか分からない状態。
それだけでも十分に異国に着たことを感じる出来事ですし、これからどんな面白いものに出逢えるのか
食事は美味しいのか、期待と妄想ばかりが大きく膨らみます。

ホテルに無事にチェックイン。一息ついて、夜の食事と買い付けの下見を兼ねて出掛けることに。
向かったのは東大門(トンデムン)と呼ばれる、巨大ファッションビルと隣り合わせで問屋街が連なる地域。
眠らない街としても有名で、問屋街は22時からオープンするという特殊な場所。
夜になっても若者と観光客で賑わっていて、ひたすらに目に飛び込んでくる景色、言葉、情報1つ1つに
頭をフル回転させつつ必死になりながら、とりあえず夜の食事場所を探します。

街をぐるぐると歩いていると先ず目に飛び込んできたのは屋台。
僕は旅先では、餃子の王将(岩手にはお店が無いため)と屋台を見かけると必ず寄るという習性があります。
夜ご飯まで我慢出来ず、先ずは屋台にピットイン。
食べたいものがあり過ぎるのですが、ぐっと我慢。
ホットドッグにギザギザポテトがくっついた、1本でお腹いっぱいになりそうなスナック1つと
オムク(韓国のおでん)を1本注文。割りばしに突き刺さったオムク(おでん)がとにかく絶品。
白身魚をすりつぶしたものを板状にして、それを串でさしているのですが、出汁がしっかりと沁みて
心と身体に溶けるように、あっという間にたいらげてしまいました。
オムクは1本1000ウォン(100円)フランクフルト的なものは1本3500ウォン(350円)
韓国のお金はウォンという単位で、日本円に0を1つ足しただけなのでとても分かりやすい。
ですが、現在絶賛円安の影響をもろに受ける状況で両替のレートが最悪との事。
ウォンの方が価値が高く日本円1000円両替すると850円~900円になってしまう計算。
日本を離れてみて痛感する出来事が、ここにありました。
それでも屋台の食事はお財布にも身体にも優しく、お金をかけずとも旅は十分に楽しむことが出来ます。

軽い軽食を済ませて、散歩しながら本気の食事所を探します。
胃に負担をかけないようにと選んだのは、タッカンマリ(鶏の水炊き)が有名な”東大門明洞タッカンマリ”
中は人でいっぱい。少し並んで待ちましたが、並んででも食べて良かったと思う食事の1つになりました。
広い店内を手際よくホールを取り仕切るスタッフと、食材を運ぶスタッフの阿吽の呼吸。
そして上手な日本語で、食べ方をしっかりとレクチャー。
もう良いかなと鍋に触れようとした瞬間、まだ早い!というやり取りを何度かして・・・(笑)
鳥が一羽入っているので、時間が経つにつれて骨などからしっかりと出汁が出てきて、
鳥も柔らか。待った甲斐がありました。
ニンニク、辛味とタレを混ぜて付けダレを作り、生のニラとキムチなど付け合わせと一緒に頂きます。
お鍋には鳥とじゃがいものスライスと、おまけのトッ(お餅)を入れてくれました。
最後に麺を入れて締めたかったのですが、先ほど屋台で食べた2品が意外にもお腹を満たしてしまい
タッカンマリとビールのみでご馳走様となりました。
味もお店の雰囲気もスタッフの方の接客も抜群で、次回もまた来たいと思う場所でした。

お腹がいっぱい過ぎるのと、初日なので気合を入れ過ぎずという事で問屋街をさらりと視察し
近くに併設しているショッピングビルもぐるぐるっと巡って、オレンジ色の派手なショーツを
購入しちゃうのも旅ならでは〜。旅をすると、こういう刺激があるのが本当に堪らない。
朝の10時30分~翌朝の4:30までの営業時間に驚愕しつつ、隣のビルも夜の11時までと
眠らないと言われる街と呼ばれる所以を理解しながら、私は寝ないと駄目な人間なので
終電前にホテルに戻り、初日を終えました。あぁ~お腹いっぱい。

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