11月30日


ohh! nisica   フードブルゾン(ナイロン)

color       ネイビー

price       55000+tax

SIZE      1    /    2    /    3    /    4 SOLD


朝から風がビュウッと吹いて、外を歩けば一際冷たい空気を肌で感じる一日になりました。
今シーズンは、見た目が着膨れしない且つスタイリッシュな訳でもない、程よく薄く中綿の入った
コートやブルゾンを提案したいと思っていました。
インナーにセーターなどを着ても、燃える程の暑さはなく適度な保温効果のあるアウター。
ohh! nisicaからリリースされた新型のフードブルゾンは、フロントに配したフェイク釦、大きく立体的に作られた
フードの形状、遊び心のあるハンドウォマーポケットのカタチなど、ディティールの1つ1つにちょっとした面白さを
香らせつつも、普段着として気軽に取り入れられる親しみ易さがあります。
ボディに仕様しているナイロン素材は、塩縮加工という特殊な加工を施す事でパリパリッとした質感と、肉厚で張りのある
マットな表情のナイロンで、チープな印象は一切ありません。
僕自身がナイロン素材の洋服を選ぶ際に、あまりにハイテク過ぎずに、どちらかと言えば少しレトロな雰囲気を
感じるものが好みで、洋服らしい表情をしたモノが良いなと思って見ています。


フロントはnisicaが得意とするフェイク釦をあしらったPコートの様なダブルボタンを採用。
メルトンコートのずっしりと重厚な雰囲気も冬のコートの醍醐味ではあると思うのですが、車移動だったり
その時の生活スタイルや状況によってはどうしても重たいコートが頻繁には着れない時もあったりします。
ナイロンの良さはメルトン素材とはまた違って、とにかく軽くて座りジワなどもまったく気になりません。
ギリギリお尻が隠れるぐらいのミドル丈という所も、使い勝手の良さに繋がるのではないでしょうか。
裏地にも滑りの良い生地が貼られているので、セーターなどを着る際にもストレスなく袖通りが良いです。


大きなポケットは、飾りのフラップポケットに厚みのある重厚な釦がしっかりと存在感を放ちます。
何処か抜け感のある表情ですが、1つ1つのパーツ使いや素材の選び方など、柔らかくなり過ぎないメリハリが
きちんと感じられる点が″nisica″の物作りの特徴であり良さだと思っています。


大きめのフードは、一見邪魔にならないかな?とも思うかもしれませんが、実際北国に住んでいると
大雪の日などには飾りではなく、本格的にフードの機能性を実感する事が多々ありますし、
雨や雪に濡れてもナイロン素材は直ぐにふき取れるので、とても実用的です。


気軽に着れて、雰囲気が良い服。
良い意味でフラットで淡々と自分達の好きという部分だけを作り続けているブランドの姿勢に共感出来ます。
袖を通すと凄く格好良く見えるという訳ではないのですが、どこか安心する感覚と、懐かしさと新しさが交差して
何だか良く分からない!けど面白い!と思える独特ながらも安定したnisica節が、nisicaの服にはあると思っています。
年齢を重ねて、より自分の感覚が服にフィットしてきた感じもしますし、何てことの無さそうな普通の洋服を
さらりと着てるだけなのに雰囲気良く見えるのが、やっぱり僕の理想だなと思います。
何か心に引っかかる不思議な魅力があるコートだと思いますので、是非袖を通しにいらして下さい。

11月29日


今シーズン、rasikuが提案したいと思っていたセーターがシェトランドセーターの中でも毛足が
もじゃもじゃっと起毛した″シャギードッグセーター″と呼ばれる保温性がより高いとされる1枚。
今回初めて展開するニットメーカー″Shetland Woollen Co.″はシェットランド諸島に1970年代から
2000年代初頭まで30年近くシェトランドセーター専門店として早くからシャギードックセーターを
扱っていたショップでしたが、現在は閉店。ショップは無くなりましたが、現在も生産はシェットランド島で
行われており、当時のオリジナルレーベルとして復活しました。
展示会で見た際に、やっと自分が想像していたシャギーセーターに出逢えたと思って興奮したのを覚えています。
表面の毛足が長く如何にも動物のようなムクムクっと見た目で、糸がぎっちりと密に織られている事、
チクチクせずに軽くて暖かいという物を求めていたのですが、全ての条件にぴたっと当てはまるセーターでした。
シャギードッグセーターの成り立ちは、元々漁師達が保温性と海からの海水を少しでも弾かせる為に
スコットランドの国花であるアザミの棘を使い表面を引っ掻く事で空気の層を作り機能性を高めたとされています。
現在は薬品を用いて起毛をさせたり様々な手法が用いられていますが、Shetland Woollen Co.は
オニベニバナ(アザミの一種)の球果を乾燥させたものを専門のマシーンに取りつけて表面を起毛させています。
昔ながらの製法を守り続ける事によって、抜群の保温性と着心地を体感する事が出来ます。
冬の寒さから少しでも身体を守る為に、自然から恩恵を受けるカタチで植物を用い、創意工夫によって
シャギードッグセーターは生まれ現在に至るまで、沢山の人に愛用をされ続けています。

Shetland Woollen Co.    Crew Neck Cardigan

color       Medium Grey

price       25000+tax

SIZE       XS     /     S SOLD

color       Tudor

SIZE       XS     /     S

デザインはクルーネック・ベスト・カーディガンの3種をセレクトしましたが、先ずは丸首のカーディガンタイプ。
サイズ展開はXS・Sの2サイズのみで、女性に提案したいと思ったカタチになります。
フロントに釦のみのシンプルでミニマムなカーディガンは、インポートらしい潔いデザインに惹かれてセレクト。
時期によってはアウターカーディガンになるくらいの保温性があり、汎用性の高さもポイントです。
色目は着回しの効くグレーとはっきりとしたカラーで目が奪われるレッドの2色展開。
丸首のデザインを最大限活かすのであれば、インナーはシャツ合わせも良いですがクルーネックやモックネックなどの
カットソーが特にお勧めです。ベージュやネイビーのコートを着た際にインナーにちらりとレッドを覗かせると
着合わせの巧さを感じるのは私だけではないはず・・・
汎用性で選ぶのも良いですし、思いきって明るい色を着るのもお勧めです。


袖を通して先ず感じる事は、しっかりとした肉感のあるボディと軽さに驚かされます。
ぎっしりと詰まった暖かなセーターもありますが、そのモノ自体が重かったりするので懸念する方もいらっしゃると
思います。シャギードッグセーターは空気の層で保温性を高めているので考え方が全く違う製法になります。
シルエットは良い意味で野暮ったさが残るボックス型で、袖周りがゆったり設定されているのでインナーとの相性を
考えずに着れる点も◎です。着ていればセーターなので毛玉も出来ますが、元々のボディが起毛しているので
あまり神経質にならずに済むのではないでしょうか。


裾・袖のテンションはきつ過ぎず丁度良い設定。
釦はボディと同系色の大き目の猫目釦がフロントに8個付きます。
釦裏はテープでしっかりと補強をされているので、開け閉めを繰り返しても負けないしっかりとした作りです。


私達も早速セーターを着ていますが、特に寒い日に自然と手が伸びる冬の主役の1枚と既になっています・・・
軽くて暖かいというのが、年齢を重ねるにつれて良さをしみじみと実感していてShetland Woollen Co.を着た事で
シェットランドセーターの奥深さと面白さをより実感出来るきっかけになりました。
色んな事が物凄い速さで進化し続けていく世の中ですが、自然界に生きる動物や草木に備わっている特性を理解し、
獣毛の美しさを最大限に生かしながら保温性を高める事に特化したセーターの製法をこれからも途絶えること無く、
後世にも受け継いでいって欲しいなと思える、そんな素晴らしい1枚だと思います。
クルーネックとベストはまた後日にご紹介をしたいと思いますので、どうぞお楽しみに。

定休日のお知らせ


明日28日(水曜日)は定休日となっております。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

11月26日


STYLE CRAFT WARDROBE    COAT♯17

color       BEIGE

price       65000+TAX  

SIZE           /        /     SOLD 


3連休、お越しいただきありがとうございました!
初日と中日は遠方からのお客様が多い一日になりましたが、最終日は普段の静けさを取り戻しつつもあり
街の方にふらっと立ち寄っていただたりと、本当にありがたい事だなと思います。
毎シーズン欠かさずオーダーをしているSTYLE CRAFT WARDROBEが作るステンカラーコート。
コート自体はシンプルなデザインながらも、1つ1つのディティールにちょっとした捻りを利かせる事によって
独自の世界観を感じさせる作りになっていると思います。
オンとオフのどちらのスタイルにも兼用できるデザイン。ジャケットの上からでもゆったり着る事が出来てストレスを
感じさせない作りとパターンはコートを選ぶ際に最も重視する点です。少し野暮ったさがあるくらいが心地が良く
年齢を重ねる毎にサマになってくる様な1枚だと思います。
ベージュもしくはネイビーのステンカラーコートは、言ってしまえば鉄板スタイルを問わない汎用性という部分において
男性のワードローブには1枚は持っていて良いアイテムだと思いますので、選択肢の1つとしてお勧めです。


素材にはベンタイルコットン100%の生地を使用。超高密度に織られたしっかりと張りのある平織りの生地は
程良い肉感とベージュの色目もちょっとくすんだ落ち着きのある色でスーツなどにも合わせ易いと思います。
フロントはジップアップと釦の2つのアプローチで開け閉めが可能。
釦はアシンメトリーな位置に配していて、ちょっとしたバランスのズレがデザインとして気持ち良く納まっている
というところも、ぐっと心を掴まれてしまう理由かなと思います。
肩のラインはスプリットラグランスリーブを採用。前側には肩線が付いていますが後側はラグランスリーブになるので
可動域をしっかりと確保した作りになっています。


首元はドッグイヤーをイメージした襟形状で、スタンドにして着るのが僕自身は好きです。
袖口はリブを付ける事で冬の冷たい風をシャットアウトしてくれます。
肩から袖口にかけて緩やかにテーパードをさせているのですが、袖はぎゅっと細く設定されているのも
このコートの特徴です。余裕のある部分からすっきりさせる所とをバランス良く組み立てる事で、
STYLE CRAFT WARDROBEならではの独特のシルエットが構築されています。
初めて袖を通した時よりも時間の経過と共にじわじわと浸透してくる洋服なので、袖を通して直ぐの印象よりも、
その先にある面白さを感じて頂きたいです。


ジップはダブルジップの仕様で、裏地は滑りの良いブラックウォッチの生地が総裏で貼られています。
袖通りの良さもコートを選ぶ上では重要なポイントになりますね。せっかく選んだコートでも着たい服に
羽織れないというのは残念だったりもしますが、インナーを気にせずにさらりと着られるコートが1着あると
出掛ける前の考え事がひとつ減りますね。その分手に取る頻度も上がり、ついこればっかりになってしまうのも
ある意味悩ましいのですが・・・。
個人差はあると思いますが、僕自身は11月初旬の冬の入り口から春の冷たい風が吹く4月末頃までの約6カ月間
手放せないコートの1つで、出張に行く際にもインナーの温度調整がし易いので本当に重宝しています。


ステンカラーコートはクラシックなデザインのものからカジュアルに特化したものまで、様々な選択肢がある中で
オンスタイルからカジュアルまで着れる振り幅のあるものを探すとなると、条件に合致するコートを見つけるのは
なかなか難しいですし、やはりどちらかに寄った物が多いと思います。
デザイン・価格・機能性などを含めて、袖を通して頂ければ満足して頂けるクオリティがこのコートにはあると
確信しています。今季で3シーズン続けて同じコートを提案していますが、それくらい今の自分でも着ていて
素晴らしいなと思っているコートです。

11月23日


MITTAN    ウールシルクリバーコート 

color         紺杢

price         46000+tax 

SIZE         1   /   2 SOLD


小雪が時折ちらついていた今日の盛岡。
朝のぴりっと張りつめた冷たい空気に震えながらも微かな心地良さも抱きつつ、如何にも東北の冬らしい気候に
いよいよ冬のコートに手が伸び、活躍する季節となりました。
MITTANから今シーズンの新作になるリバーシブルタイプのコートが届いています。
MITTANらしい方法で現代に生きる人が着る新たな民族服は、世界に遺る服や生地などの歴史をもとに
デザイナー自身が編集・再構成し職人の方々と共に作り上げています。
身体の動きに合わせた無理と無駄のない直線的パターンからは想像できないくらい、袖を通すと立体的な表情を生み、
とても贅沢な生地使いで人々を魅了し続けています。
展示会で見た時に、一瞬で心を奪われた″ウールシルクリバーコート″
ウール×ナイロン×シルクの3つが掛け合わさった、リバーシブル素材で軽さと奥行きのある色目が特徴。
ゆったりとしたシルエットは、肩から袖周りを太く設定する事でインナーの厚みを全く気にせずに着用が可能です。
生地全体がドレープするので、ジャストサイズで着てもサイズアップでゆったり着るのも其々に醸し出す雰囲気が異なり
きっちりとサイズを合わせなくも、着る人を包み込んでしまうのがMITTANの洋服の面白さだと思っています。


着物の上に羽織る上着を思わせるような大きな衿と、衿とフロントが合わせになっているという所も
どこか和の印象を感じさせるデザインにもなっていると思います。
ただ和の印象が強調される事も無く、着てみるとリバーシブル素材だからこその表情の違いを活かした
大胆且つ上品な佇まいが、とても格好良いなと感じるコートです。
デザインと生地とパターンと縫製のバランス感覚がとにかく素晴らしい。だからこそカジュアルに着ても
エレガントに着ても其々の雰囲気にすっと顔を変えられる振り幅があるのだと思います。
前後の身頃と袖は繋げて裁断してるのでシームは最小限に、生地を贅沢に使用したパターン。
服を着ているというよりは布を纏っているという表現が合うコートは、まさに毛布にくるまれている時と同じ感覚で
うっかりそのまま眠ってしまうのではないかと、1人で勝手にドキドキしています。
サイズは1と2でご用意していますが、基本的には自分が着たいと思うシルエットで選んでいただくのが
ベストだと思います。
(166cm・サイズ2着用)


合わせを留めるのはスナップ釦。
前合わせはダブルの仕様ですが、釦が表に出ない仕様なので野暮ったさを全く感じさせません。
内側にもポケットが付きますが、リバーシブルに作られているので裏返すと外ポケットの役割を果たしてくれます。
内ポケットにお財布を忍ばせておくと、取り出す際の仕草が素敵だったりします。
洋服を着熟すというのは、ただその洋服を着るという行為だけではなく、自分なりの解釈や着方とその人の
価値観や生き方が合わさって、さらに時間を経た先にあるものだと思います。
少しずつゆっくりと距離を縮めていっていただきたいコートです。


着丈は身長の高さにもよりますが、大よそで膝が隠れるかどうか位になると思います。
身長が高くない方でもロング丈のコートをさらりと羽織っている姿を見かけると純粋に素敵だなと感じます。
勿論好みはあると思いますが、カタチの決められていない洋服は自由に着れる余白が多いので
体型や性別などを気にせずに自分なりのアプローチで着て頂きたいなと思っています。
いよいよ冬本番です。身も心も温かくなる1枚を是非探しにいらして下さい。

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