夏休みシリーズ2

4日(火)はお店を臨時休業させていただき、とある場所へお邪魔しました。
秋田からいつも来て下さるお客様と、一年前に交わした約束を実現するため
その方の仕事場で、梅(正式にはあんず梅になるのかな)の作業のお手伝いに行ってきました。
秋田の雄大な景色を見ながら向かいましたが、写真を一枚も撮らず。まさかの梅写真からスタート。
お客様は秋田県大曲市で農業(お米・野菜の加工品)を家族中心に営んでいらして
いつもお逢いしては、美味しい食べ物の情報を交換したり、国内外の旅の話をしたりと物事に前向きで
探求心に溢れた素敵なご夫婦。今年の3月に愛知県の三河地方に行ったのも、このご縁があったからこそ。
いつもよりも朝早起きをして自宅を出発。盛岡から大曲までは車で約2時間の道のりです。
約束の時間9時ぴったりに現地に到着して、ご家族や、すでにお仕事の最中の皆様にご挨拶。
早速エプロンと手にはゴム手袋を装着し、新入りアルバイト、梅と向き合います!

作業の内容は分担制
・届いた梅に包丁で切り込みを入れる→ベテランの女性陣
・切り込みの入った梅を、手で2つに割る→男性陣
・2つに割った梅の片方に付いている種をスプーンで取る→私達がお手伝い。

梅自体は青森県の梅農家さんから仕入れをしているとの事。その総量を聞いてびっくり。。。
気が遠くなる量ですが、少人数で下処理を施し、約半年間かけて味を染み込ませた後
パッキング作業をしてスーパーの中の産直に出荷する梅漬け。
大体の流れを把握してから作業はスタート。最初は上手く種が取れずに苦戦しましたが、
お父様の優しいレクチャーのお陰でコツを掴んで、バケツにどんどん追加されていく梅。
ひたすらに種を取り除いていきます。

当たり前に地道な作業なのですが、お父様と義理のお兄様とご婦人の皆様と他愛のない会話をしながら
チーム一丸となって作業に没頭。ゾーンに入る時間もあったりして、あんなに沢山あった梅の量が徐々に減っていく。
これが何とも言えない快感になって大変な作業ではあるのですが、加工品がこうして出来上がっているんだという
全く未知のことを知るきっかけにもなれたのがとても嬉しかったです。
そして何よりも、お父様のトーク力(笑)
色々な経験をされているので、どんな話題を振っても話が面白い。
農業のシステムの事や農地の話など、餅は餅屋ではないですが、その道のプロの体験談と知識を聞けるのは
現場に行くからこそ。インターネットでも調べればきっと直ぐに出てくる内容かもしれませんが
当事者の方から分かりやすく説明されると、より身近に感じますし、また違った目線で農地や農業を見る
きっかけになりました。いや~お父さんのアグレッシブさと懐の深さに感銘を受けました。

風が心地良く抜ける倉庫での作業。
もっと暑い日は汗もダラダラで、相当キツイとのことで、僕たちは気候にも恵まれました。
途中のおやつタイムも含め、時間にして大よそ3時間位でしょうか。
今回運ばれてきた分の梅作業を全て終わらすことが出来、ほっとはしたものの
それでもまた残り半分の大量の梅が今日・明日には来るとの事・・・。
どんな仕事にも共通しますが、地道なことの積み重ねが大切ということを実感。
この梅が最終的にどんなカタチ・味になるのだろうと興味深々。

作業に一区切りをつけて、加工場や敷地内を見学させて頂くことに。
漬物を作るイメージは、もう少し機械が多く入るのかなと思っていたのですが、逆に殆どが手作業。
手作業だから美味しいという単純なことではない気がしますが、それでも人の手が入ることで
小さなエラーにも気付ける気がしますし、ちょっとした愛情が少なからず入るような気がしました。

お土産にどうぞと、漬物用に育てている胡瓜と茄子のとれたてをごっそりと。
その場でかじりつきましたが、胡瓜は甘みがたっぷり、茄子も生で食べれるレベル。
生でこれだけの美味しさであれば、何にしても美味しいのだろうなと思うのです。
更に驚くのが、育てている佐々木さんは茄子が(むしろ野菜が)全く食べられないという事実。
育て方などの仕組が好きと仰っていて、どうしたらもっと美味しく育てられるのかに興味があるとの事。
僕が野球の試合には興味が無くシートノックが好きなのと、ちょっと似ているような気もしますね?
それはさておき、岩手の旬の食べ物も抜群に美味しいと思うのですが、秋田はというと採れたてのものの
美味しさが別格な気がするのは僕だけでしょうか。もともとの土壌が豊かなのか、それとも地形か
はたまた作り手の努力(これは絶対)ちゃんとしたことは言えないですが、毎回食べ物においては
驚きと発見があるのがとても面白い!!

遠目から見ても、きっとここだなと直ぐに分かったくらい、ビニールハウスも畑も美しい。
手をかける人柄が滲み出るのは、どの仕事も一緒ですね。野菜も健やかな顔していました。
畑を見て周りながら、この野菜何でしょうか??クイズを出していただき(笑)
半分くらいは正解したでしょうか。相当にマニアックな野菜もあったりして一生当たらないクイズに
笑いながら、自分が知らない世界の事を知れるのは、何事にも代え難い喜びがありました。
普段しているお仕事の内容や、生活に合わせた現代の農業のやり方や工夫などを教えて頂けたり
見聞きしているだけでも、経験値になるような愉しく有意義な時間となりました。
佐々木ご夫妻と、そのご家族や職場のみなさま、少ししかお力になれませんでしたが
とってもあたたかく迎えていただき、本当にありがとうございました。
僕たちの夏休みはまだ続きます。明日は大曲の街編をご紹介しますね。

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