9月19日

homspun    リネンバイオ厚手 チャイナOP

color      BLACK

price      39600-(TAX IN)

SIZE      M(着丈97CM) SOLD

雨あがりの空から太陽の光が差し込み、それが丁度中津川の銀杏の木を照らしていつもとはまた違う表情を見せて
くれた昨日の夕方の景色でした。街中であっても自然が豊かだなと感じることのできる盛岡だからこそ、
ふだん当たり前のように見えてるものに目を向けてみると、思いがけずハッとする様な景色や出来事に
遭遇できるのかもしれません。今日も川沿いに佇む鷺を横目に、たっぷり深呼吸しながら歩いてきましたよ。

homspunから定番でリリースされている厚手のリネン生地を用いたシリーズ。
バイオ加工という特殊な加工を生地に施すことで、着古したような雰囲気の仕上がりになります。
今季のデザインはチャイナ釦をポイントに、着丈が異なる3サイズでリリースされていまして
着丈が変わるだけで全く雰囲気も違ってくるので、どんな形で提案しようかとても悩みながらオーダー。
真ん中の着丈Mサイズは体型問わずボトムとのバランスも取り易いので、色や素材の組み合わせなどを
楽しんでいただけたらと思います。
ほかに色の展開もあったのですが、こちらも既に店頭でお選びいただきましてBLACKのみとなっております。

ハリのあるバイオリネンは夏には気持ち暑く感じるので、ほんのり涼しくなってからの方が手に取り易く
ちょうど今時期くらいにタンクトップなどにバサッと着ていただくと、肌当たりも快適でとてもいいです。
気温が低くなるのに合わせて、インナーを長袖やニット素材に変化させていくと、ある程度長く着用できて
本気の冬の手前ぐらいまでは、モコモコせずに装いに取り入れられるのではとおもいます。
チャイナ釦は留めると首元まできっちり閉まりますが、上の釦を一つ二つ外してインナーをちらりと
見せて着るような感じもおすすめです。
黄色とか赤やピンク系のクルーネックTシャツなどよさそうです。
袖周りや身頃もゆとりを持たせたシルエットなので、ハイゲージのニットタートルぐらいまでなら
問題なく重ね着できます。寒くなってきて着る物をどうしようと思う時に、ウールにリネンという
素材のちがう組み合わせを楽しめたりすることが出来たら、それだけでちょっと嬉しいなと思います。

ドロップショルダーで長袖。
前回ご紹介した小花プリントのチャイナワンピースともまた形は変わっています。
Mサイズの着丈は97cmで、身長166cmが着て大体太ももが隠れて、膝上ぐらいの長さになります。
ゆったりとしたシルエットに加えてサイドに小さくスリットが入るので、動きの制限なども一切なく
それでいてふわっと横に大きく広がるようなこともないので、見た目はすっきりとした印象に。
万能な黒なので、思い切って柄のスカートやキュロットを合わせてみても、そこまで大袈裟な感じに
ならないで、意外とチャイナ釦のデザインともマッチして良いのではないかとイメージしています。

バイオリネンシリーズは着込んでいった先に出合う、ハリとしっとりなめらかが共存する生地感も好きで
シーズン通して欠かすことなく展開をしています。ただ変わらずに生地が好きだということの他に、
毎回良いなと思ってしまうようなデザイン。homspunのモノ作りに対する姿勢や考え方などが詰まっているようにも
思いますし、着続けて一旦仕舞って、また違う感覚と着こなしで袖を通してみたいと思うような
そんな1枚になるのではないでしょうか。色のトーンや身に着ける素材感を徐々に移行するのが
無理なく自然と楽しめる季節になりましたので、秋冬の入り口にお勧めしたい心地良く感じさせる素材です。

9月18日

FilMelange   ROLF

color      WHITE MELANGE

price      28600-(TAX IN)

SIZE      4    /    5    /    6

まだ着るのには少し早いのですが、FilMelangeの現在展開するスウェットの中で最高峰とも言える裏起毛素材。
リリースされたのは、2シーズン位前だったかと思います。
展示会に並んでいるスウェットの中でも一際存在感というのかオーラを感じたのを今でも鮮明に覚えています。
最初のシーズンに自分用のを手にしてからは着心地の良さと動き易さを重視する出張に着ていく事が多く
セーターの様な暖かみと1日歩き回っても一切のストレスのない洋服というのは本当にありがたいなと思いながら
着用を繰り返しながら3シーズン目に突入。

今季で3シーズン続けての展開となりますが自分自身も含めて、プラスして店頭に来て着て下さるお客様の姿も
ちょくちょくと見かけるので、着心地の良さからついつい手に取り愛用して下さっている事を肌で感じる1枚。
スウェットという当たり前に存在している概念を少しだけ変えてしまうのではないかと思わせる位に贅沢な着心地。
カシミアに近しいタッチと言っても大袈裟ではないと言える位に、素材の段階から厳選し改良を重ねられていて
製品開発をする際にコンセプトとして掲げられた10年後を見据えたモノを作りというのが、過剰な表現ではなく
しっかりと体現されているように思います。
今ではブランドを代表する裏毛素材として定着し、唯一無二の存在として静かに抜群の存在感を放ち続けています。

デザインはとてもシンプル。どちらかというと小細工は一切なしで素材で勝負している印象を受けます。
肩線だけややドロップした位置に付き、首元が少しだけワイドに開いていて、詰まり気味のクルーネックのインナーと
組み合わせるとちらりとだけ覗くのも、何となく好感が持てるのではないかと。
着心地を最も左右する素材ですが、表側にコットンの品種の中で最高峰と位置付けされるシーアイランドコットンと
裏毛にあたる部分には世界各国から集められたオーガニックコットンとの贅沢過ぎるコンビネーション。
釣り編み機でゆっくりと時間をかけて作製されていて、超長綿ならではの張りと柔らかさの2つの特性を持つ事により
着用した際に生地のキックバックが、今まで袖を通してきたスウェット類とは良い意味で違いを感じて頂けると思います。
単純に固くて伸びにくいというものではなく、伸びるけれども復元力があって型崩れを殆ど起こさないといいうのが
この生地の最もな凄味の部分と感じています。

選んだカラーは”WHITE MELANGE”という、白をベースに立体感のある杢調が組み合わさった様な色目。
生成とも違いますし、ただの白とも言えない、糸本来が持つナチュラルな雰囲気がそのまま表現されているように思います。
グレー系の色目と同様に着易いカラーだと思いますし、パンツを選ばない汎用性の高さもポイントです。
サイズ展開は4・5・6の3サイズをご用意しました。
全体的にシルエットはコンパクトに設定されている様な気がしていて、サイズ4=S~M(細身の方)サイズ5=M~L(細身の方) サイズ6=L~XL(細身の方) 位に適したサイズ感になると思います。
本格的に着用するのはきっと10月頃からになると思いますので、本気のスウェットをワードローブに持っておきたい
という方は、是非候補の1つにしてFilMelangeが作る「ROLF」とてもお勧めです。

9月17日

SUSURI    セーズシャツドレス

color     latte

price     61600-(TAX IN)

SIZE     1 SOLD

遊歩道の途中では、秋桜の群生がちょうどいま見ごろを迎えています。
白・ピンク・赤紫など鮮やかな色の花が、風に揺らぐ姿がとてもきれいで朝から良い気をもらっています。
自然のカラフルに誘われてか、今日は気付けば靴下がピンクでした~。
どこかしんみり感が漂う秋ですが、身の回りに目を向けて見れば色鮮やかで美しく、楽しいこともたくさん。
自分の切り取り方次第で、世界の見え方や彩りは変わるのものということに気付かされますね。

SUSURIの今シーズンも穏やかにはじまっています。
前のシーズンの時から気になっていたブロードを、今回ついにオーダーしてしまいました。
秋の気配にきっと似合うであろう、澱みの無い深くて濃いお色味にも惹かれましたし
こういった畏まった雰囲気の服を着る機会も、なかなか気持ちも動き難かった日々を過ごして来て
改めて、エレガントでシャンとなるような生地や色の服への欲求も高鳴りつつあります。
そんな浮き沈みもありながら、踊りたくなるような気分には、きっとこのブロードのしなやかさや
ギュッと詰まってでもふっくらとした肌触り、思わずしっくりとくるのではないかと思うのです。

小さな丸襟と、いい距離感で並ぶボタン、そして肩から胸下まできれいに並んだピンタック。
キリリと引き締まった印象を持たせつつ、リラックスした着心地を実現させるために襟ぐりや
袖など、ゆったりと広がりのある形となっています。
クラシカルなシャツブラウスの品の良さを感じながら、シルエットには今の気分を取り込んでいるので
着た際には、心地良い高揚感と思いがけないのびやかさの両方を感じて頂けるはずです。

フロントのピンタックから途中でギャザーに切り替わって、優しくふんわりとしたシルエットになる
ロマンティックな仕様に心を掴まれたのですが、バックシルエットも同様に少し低めの腰の位置に
ギャザーが寄せられていて、横から見えた前後のささやかな違いや立体感がとてもきれいに表現されています。

SUSURI    セーズシャツドレス

color     rouge

price     61600-(TAX IN)

SIZE     1 SOLD

クリーミーなlatteと奥行きのあるrouge。
赤は赤でも鮮やかで明るさがあって、それでいて上質な光沢感によって陰影まで美しく魅せる赤色。
季節が夏から秋へと移行する中で、元気な色彩からトーンの落ち着いた色目への誘惑を掻き立てられる
そんな印象を抱きました。
素材に使われているブロードはスイスに本拠地を置くALUMO社のしなやかなさと光沢のあるファブリック。
SUSURIの巧みなパターンと融合する事により、平面的になりがちなブロード生地を立体的に見せていて
ドレスシャツならではの優雅さを大いに引き立てているように感じます。
きちんと上質なブロードだからこそ、着用写真の様にデニムなどの日常着と組み合わせても違和感はないですし
地続きにある日常の中でも特別なシーンのときにも、候補にあがる1枚になると思います。

生地のボリュームを贅沢に使用しているので、動いたりする際にもブロードのしなやかさがポイントに。
見ている側も着ている側もどちらも魅了されるような雰囲気と、あまりに畏まり過ぎないというのも
私達がセレクトする際の1つの基準にもなっています。

最もシンプルな素材を使いながら、仕立てられたクラシックなシャツワンピース。
ブロードはシンプルが故に伝わり難くて、自分達の中でも憧れと手強さのある素材という印象だったのですが、
こういった素晴らしい生地を、美しい形に仕上げてくださっているつくり手の真っ直ぐな姿勢を受けて
提案してみたいと思って、オーダーしました。
素材の変化というよりは、変わらずに凛とし続ける佇まいを感じ取っていただけたら嬉しいです。

定休日のお知らせ

明日15日(水曜日)は定休日となっております。
どうぞよろしくお願い致します。

9月14日

FUJITO    SHIRTS COAT

color     NAVY

price     33000-(TAX IN)

SIZE      2    /    3 SOLD

夜寝る前に飲むミント入りの紅茶が日に日に美味しさを増しているような気がします。
窓を全開にして畳でゴロゴロしていると、足元から少しずつ寒さが忍び寄ってきてストーブのスイッチと
睨めっこしますが、流石にまだ早いなぁと寸前の所で思いとどまりながら秋の夜長を楽しんでいます。
それでもここ数日は1日を通して何処を切り取っても過ごし易く、草刈りを終えた中津川の澄んだ風が
お店にも心地良く届いている状況で、この短くて最高の気候を思う存分身体に感じたいと思います。

まだタイムリーではないのですが、それでもそろそろ、この手の羽織も視野に入ってくる頃ではないでしょうか。
ここ数シーズン殆どセレクトをしてこなかったショップコート類の羽織物。
今シーズンFUJITOからリリースされた”SHIRTS COAT”は、コート程重苦しくなく、パターンとしてはシャツに
近いニュアンスがあちらこちらに見えるのですが、選んだ素材感が季節を包み込んでくれそうな雰囲気に。
インナーに温かくて優しい素材感のセーター類を着てしまえば、冬コートへの繋ぎとして十分な活躍をしてくれる
潜在能力の高さと、あまり深く考えずに着用出来るユーティリティーな側面もこの手のコートの大きな特徴に
なるのかもしれません。サイズは2と3の2サイズで、M~L、L~XL位のイメージになると思います。

先ずはネイビーから。
綾目の組織がくっきりと表面に出たコットン100%のヴィンテージツイルを用いて作製。
生地にヴィンテージという名が付くだけに、着古したような風合いのある生地感。
柔らかくて肌馴染みが良く、躊躇なく手に取りばさっと羽織りたくなる空気を醸し出しています。
身頃や肩回り、袖にかけてもゆったりとした設定で、肉感のあるものをインナーに合わせたとしても
可動域を妨げずにストレスのない着心地を実現。1枚仕立ての羽織物を選ぶ際には、先ずは袖抜けが
良いかどうかを重要視していて、それがそのまま着用頻度と長時間着た際のストレスに直結してくるので
このコートに関しては、僕自身が気になる機能性をしっかりとクリアした作りになっています。

フロントのデザインは3パッチポケット、両サイドに小さなスリットを入れて、背中に細かくギャザーを配する事で
背中から腕にかけての可動域を広げる役割を果たしています。このコートはFUJITOが絶対の信頼を置いている
佐賀県唐津市にある縫製工場で作製。ドレスシャツを縫える技術を持ち合わせた工場だけに所謂のショップコートの様な
ワークスタイルのイメージよりも、どちらかと言えばエレガントな仕立ての匂いがするのも洗い込んだ生地との
ギャップがあって洋服の2面性を垣間見れる面白さがあると思います。着てしまえばそんな事は全く気にしなくなるのは
当たり前なのですが、背景を知ると着こなしにおける工夫や深みがプラスされるのではと考えてしまいます。
インナーにスウェットを着ると雰囲気はきっとアメカジライクで、それをあえてコットンニットにすると・・・
と言う様な自分にしか理解出来ない、捉え方に自由度が出てくると洋服と人との間に小さな化学変化を生むと思います。

後ろからみるとテールの長いシャツの様な雰囲気にも感じて頂けるのではないでしょうか。
前から見た際のインパクトのある表情と、後ろ側のさらりと流れるようなシンプルなバランスが
このコートの最も魅力を感じる部分ではないかと思っています。

FUJITO    SHIRTS COAT

color     GRAY CHECK

price     33000-(TAX IN)

SIZE      2    /    3

色違いで選んだチェック地は、がらりと印象が異なる渋みと着こなしのユーモアが試される1枚。
この配色は苦手な方はきっと手をださない色目で、渋みという言葉がメリットにもデメリットにも感じさせると共に
2つの側面を自分自身でコントールできるかどうかがポイントになると思います。

素材はネイビーと同様にコットン100%。
ですが、厚みはチェック地の方が薄くて軽い着心地。
ヘリンボーン柄にチェックを組み合わせていて、クラシカルな印象が7割位の確率で前面に出てくると思います。
如何にも秋冬らしいトーンになるのがメリットの部分で、ウール地やウール混ではないことがこの生地ならでは。
全体に落ち着きが出過ぎるというのも隣り合わせに潜んでいる事も、この柄とこのトーンを着る時には
意識しなければならない点になるのかもしれません。

どちらも甲乙つけがたい位に好きな生地感でした。
何を着るのか、微妙なタイミングに選択肢に入る1枚になるのは間違いありません。
きっと実際に心地良く感じるのは10月に入ってからだとは思うのですが、喉の調子が気になりタートルネックが
登場する11月頃の気候にも、すんなりと溶け込めそうな事も嬉しくなるはずです。
シャツとコートの良い部分を掛け合わせた羽織物。本格的なコートまでの小さくて大きな隙間を埋めてくれる存在が
心を落ち着かせてくれるのは間違いありません。

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