夏休みシリーズ 3 後編

鰻を食べ終えて、ぶらっと街を歩いた後は、次の目的地へ。
ご一緒してくださっている方に事前に、お勧めの場所を巡りたいと伝えていたのですが
パワースポット的な場所へご案内しますと。向かった場所は「柳津虚空蔵尊」
入り口には大きな鳥居があり、車で通り抜けた瞬間から間違いなく気が変わりそうな雰囲気。
車を降りた瞬間に、パワースポットというのが分かる木々の大きさ。
境内への道も、巨木に囲まれていて木陰だからというだけじゃなく、周辺一体の空気がすーっと
鎮まるのが感じられました。ケヤキや杉並木はそれぞれ樹齢400年と500年。
大銀杏は樹齢300年を越えていたので、神秘的な場所であるのは間違いありません。
境内を一周してお参りをしましたが、その途中途中に巡った、”黄土山の黄金水”や”月見の井戸”
”一夜の松”その他などなどは、後から調べるとこの場所に言い伝えられる七不思議だそう。
木のパワーなどに圧倒されつつ、場所にというか、なんとも言えない不思議な感覚を覚えたのは
案外間違いではなかったのかもしれません。
そのまま吸い込まれる様に、敷地内にあるカフェで一息つくことにしました。

このカフェが、驚きと落ち着きと色々とすごかったです。。。
先ずは水がとても美味しい。先ほど巡ってきた黄金水という湧き水だそうですが
飲んだ瞬間に、美味しいとわかるくらいまろやかで舌も喉も気持ち良いと感じるお水。
注文した七不思議珈琲(!)も久しぶりに味わう美味しさで、感動。
僕が勝手にずっと唱えている「水理論」を体現した素晴らしいお店でした。
その時はまだこの場所のことを何も知らずに過ごしていたので、きっと七不思議=水の美味しさと関係が
絶対にあるだろうなと推測しつつ(やっぱりあった)、店内も思ったよりも広々とした古い建物で
天井高で、縁側と大きな窓が開放感があり抜群の居心地でした。
折角だからと思い注文したかずおさんのシフォンケーキも絶品。
因みにかずおさん以外にも、はるかさん、ちえこさんと作り手が3名メニューに掲載されていて
この日はかずおさんのみの提供でした。スタッフの方にかずおさんシフォンケーキの特徴を聞くと、
やや”かため”です。と。(笑)確かにみっちり固めの大きなシフォンケーキでした。
1人は冷やし壺入りしること紅茶。もう1人は仙台麩パフェおみくじ付きとコーヒー。
3人ともに鰻を食べたばかりなのも忘れて、ぺろりと完食してしまいました。
涼まったところで、次の目的地へ移動します。

土地勘が全く無かったので、少し遠まりして帰りましょう。という言葉にお任せするまま車を走らせます。
山並みを越えたと思うと、目の前には海。初めて訪れる南三陸町。
東日本大震災で多大な被害を受けた場所ですが、現在の街並みは一新していました。
以前がどんな街だったのか、想像することしかできませんが、なかなか岩手にいても
沿岸の方まで来る機会が多くはなかったので、連れてきてもらえて良かったです。
商店街をイメージしたお店が軒を連ねている三三商店街は、映像では見たことのあった場所。
お腹いっぱいなのと、クーラーボックスを忘れてしまったのが致命的でしたね。。。
週末になると駐車場に入りきれないくらいの人が集まってくるとの事でした。

隈研吾さんが設計した建物は復興のシンボルとして、凛とした空気のミュージアムが併設。
展望台から辺りを見渡してみると、穏やかで凪の海が一面に広がっていました。
逆に言うと目の前が海という事もきちんと理解する必要がありますし、如何にして自然と共存しながら
お互いを活かしていくのかを考える場所になりました。

宮城県三陸町を後にして、今回のぶらり鰻ツアーの最終目的地のお勧めの温泉へ。
岩手県奥州市にある「国見平温泉」佇まいが最高。
来ている方々の車も、軽トラックが何台かあって農作業の後などに入りに来ている様な
地元の方がこの場所を愛しているのが、入浴する前からひしひしと伝わってきました。
内風呂・外風呂・小さいサウナ、僕が理想とするシンプルな温泉。
お湯は由利本荘と同じくオイル系の匂いがあって、じんわりと身体が温まりそうな泉質で
ここで汗も余分なものもすべて綺麗に流して、鰻ツアーはこれにて完結。
県南地域から宮城県にかけては、足を運んだことのない地域でしたので見るものが全て新鮮。
産直も岩手のような宮城のような、混在しているところが面白かったですし
知らない場所に行けば、自分自身の価値観がどんどん更新されていくのがとても嬉しい。
僕の鰻欲を満たすためにと、遠足にご一緒してくれたAさん。ドライブも含め楽しい時間でした!
まだまだ夏は長いので、目的を1つ決めて遊びに出掛けていきたいと思います。

夏休みシリーズ 3

夏休みシリーズと題して、この夏の思い出を綴っていきたいと思っています。
昨日の定休日は、以前よりお客様と話をしていて、僕の願いを叶えてもらうツアー。
「鰻」を食べに岩手県のお隣、宮城県登米市に向かいました。
盛岡から高速道路と一般道を乗り継いで、大よそ2時間30分の距離でしょうか。
岩手県と宮城県の県境に位置する登米市は人口7万7千人。
江戸時代に北上川を使って船で、岩手⇔宮城を物資を運ぶ際の要所として栄えた街。
何故、この場所で「鰻」が食べられるかも、後になって理解したのですが、
初めて訪れる街は、歴史や文化を想像しながら歩くのがとても楽しい。
外観が素敵な洋館の建物が多く現存し、明治時代の面影がしっかりと残る街並み。
物流の変化(船から鉄道)によって、要所としての役割は無くなりましたが
古い建物が崩されずに残り続けていると、その当時の面影を何となく感じる事が出来ますし
街並みを見ながら歩くだけでも楽しめるというのが、現在でも大きく街のプラス要素となり
魅力に繋がっていることは間違いないと思います。

旧登米高等尋常小学校は街のシンボル的な存在。(現教育資料館)
現在は新しい校舎がさらに奥の敷地に立っていますが、建築物としての佇まいは圧巻。
バルコニーのような正面玄関や、吹き抜けになった廊下など風が気持ち良く抜けそうで
古さを感じさせない、美しい建築物であることは間違いありません。

登米と言えば、2021年にNHK連続テレビ小説「おかねりモネ」で舞台になったロケ地でもあります。
当然のことながら、物産館の全壁面から中にまで余すことなくポスターで打ち出しておりました。
僕はモネ途中で脱落してしまったので、語ることは出来ないのですが・・・浅野忠信さんの演技が
抜群だったことは覚えております。りょうちんも良かったですね。

ご一緒してくださったAさんが建築分野に詳しいこともあって、色々と説明を受けながらの街案内。
建築家、隈研吾さんが移築に携わった建物もあったりして、新旧が交差するような感覚。
気温が高すぎて、さらっと見てしまいましたが涼しい季節にまたゆっくり回りたいと思います。

さらに歩いていると、「ここ、道路に対して建物が斜めに建っているの分かりますか?」と
急にブラタモリ感のAさん。確かに建物の正面が斜めになっています。
武者隠しの街並みは、弓などの攻撃から身を隠せる場所が幾つも存在します。
横道が多いのもその名残だそう。戦国時代ならではの空気を今でも感じることが出来ます。
レトロな看板も多かったので、建物を見るだけでも一日過ごせそうな街並みでした。

今回のメインイベントとして期待が高まる「鰻」
見えてきた看板で、間違いないことを確信。
この土手を越えたところには北上川。
立地も含めて完璧ではありませんか!!

運が良い日に食べられる「天然物」
この日はなんと、食べれる絶好のチャンス。
水槽には天然鰻が気持ち良さそうに泳いでいました。

僕が頼んだのは天然物ではなく、養殖物のタイプ。
妻が天然物を頼んだので、食べ比べしたいと思ってしまい、養殖物のうな重を。
美味しい。そして妻の天然物と食べ比べ。
う~ん。正直、目隠しされたらどっちがどっちか分かる自信がなかったです(笑)
天然物の方が、身の弾力が微かに強いかな。。。と思いましたが、素晴らしい体験になりました。

食事を終えて、横を流れる北上川を散策。
盛岡を流れる北上川の顔とは随分と違って、川幅がとても広く流れが凪。
ご一緒してくださった方から説明を受けて納得。
北上川は一関辺りから地形の落差が殆どなくなり、川幅は広がるものの流れは穏やかに。
登米もまさにそれで綺麗な水ではあるものの、鰻が好みそうな濁りのある水質で流れが緩やか
きっと餌になる食べ物も豊富にありそうな雰囲気が漂っていました。
今でこそ高級食材として扱われるようになった鰻ですが、つい最近までは庶民にとっての
夏のスタミナ源として食べられていたことを思うと、きっとこの場所も船で物資を運びながら
行き来する商人などの憩いの場として栄えていたのだろうと思ってしまいました。
後半へ続く。

夏休みナイター

先日のプロ野球観戦と、間髪入れずな練習に引き続き、この度も「北銀ボールパーク」を
19-21時の2時間お借りして、愉快な仲間達とナイター照明を点灯させて、今季初の練習試合をしました。
今の時期は夏の高校野球予選を2試合行った後、夜には球場を一般利用も出来るという素晴らしいシステム。
全面人工芝にしたことで、芝の荒れ具合などを気にせずに使うことが出来るようになりました。
グランド整備に関してもトラクターをかけて土の管理をせずに済むという点で、新球場は一般市民にも
沢山利用して欲しいという雰囲気が感じられるようになったのは、とても有難いことですし
県営球場とは大きく変わった点だと思います。
日中の熱気がまだ冷めない黄昏時、試合の時刻が近くなるにつれてメンバーが続々と入場してきました。

僕が率いるチームは人数不足で助っ人をお借りして、対戦相手は初年度からお世話になりっぱなしの
岩手大学職員さんが率いる古豪「ワゲェスターズさん」。
キャプテンのFさんは、野球熱が高すぎて近寄ると火傷するくらいの熱血キャプテン。
朝野球連盟に加盟し、県大会出場を目標に毎シーズン、熱い夏を過ごしているチーム。
一方の連合チームは完全に若返りに失敗するものの、練習が大好きで毎週コツコツ練習を重ねている
往年のプレイヤーのみが揃う前向きさと、渋さを兼ね備えたチーム。
それだと試合にならないという事で(笑)、岩手大学の学生さん(現役生)をレンタルで3名
お借りして、ギリギリ勝負が出来るかどうかというバランスに整えて頂きました。

僕がこちらのチームの監督なので、助っ人の方にポジションを確認しスタメンを熟考します。
私は結構な戦略家として名をはせているので、遊びでも本気で勝ちにいくタイプ。
すると。。。主力として期待していた選手が、キャッチボール中にまさかの肉離れで離脱・・・
3番打者・投手として2イニング期待していた方がこの時点で負傷退場となりました(笑)
これは朝野球界では「あるある事項」。特に夏場になると想像している以上に汗が出ていているのと
やや緊張感のある中で日頃の疲れも溜まったタイミングで「ぴりっ」案件。
無理をせず大事を取って頂き、直ぐに替えの選手に声をかけて、20年ぶりに野球をやるという方に
急遽お願いをして我がチームのスタメンは固まりました。

初回から相手チームの猛攻を止められず、そしてこちらも野球あるあるとして有名な
「代わった選手のところに打球が飛ぶ」
負傷交代した方の代わりに出て頂いた選手(20年ぶり)が守るライト方向へ先頭打者がフライを。。。
頭では分かっていても身体(特に足が)動かずに、いきなりの落球。こんなことも全て含みの野球あるある。
試合は一方的な展開で、試合慣れしているチームとそうでないチームの差が大きく出てしまう展開に。
終わってみれば結果は7-0の完敗。
野球を観ていて思うのは、先日のプロ野球観戦した際にも、今盛んに行われている高校野球の予選も
そしておじさん達が集まる草野球も、野球というスポーツの本質はどれも同じ。
取れるアウトをシンプルに積み重ねることの重要性を改めて感じる試合となりました。

素晴らしい球場でこれだけの大人が仕事を終えて集まり、みんなでボールを追うのは特別な時間。
2時間はあっという間に過ぎてしまい、あぁでもないこうでもないと反省をしつつ
家に帰って飲むビールはきっと格別だと思いました。
ご家族で小さなお子さんを連れてきてくださった方も、夏休みの思い出になってくれれば嬉しいなと思いつつ
残り1カ月弱となった朝練も明日また朝5時からスタート。
青春はまだまだ続きます。

夏休みシリーズ2 続き

午前中に作業を終わらせて、お昼ご飯をご一緒しましょう~と誘っていただき
向かったのは大曲駅前のメインストリート、所謂の繁華街。
大曲には何度か来たことがあったのですが、中心部に来たのは初めてでした。
お昼は軽めのお蕎麦にしましょうと、お店へと向かったのですが、なんと!生憎の臨時休業。
こういう時に、さっと他に候補を幾つか出せるのも、地元の方と街を巡る良さだなぁと思いますし
お二人が食べることが好きという事もあって、頼もしさがありました。
行く先を変更をして、古い喫茶店の喫茶ご飯に気持ちを切り替えてお伺いした「MILK HOUSE」さん。
見るからに佇まいが渋く、since1976と書いてあったので、そのまま受け取れば40年以上続く喫茶店。
since問題はここは置いておいて・・・(笑)店内に入ると老若男女、お客様がひっきりなしに入店。
高校生の憩いの場にもなっているのが、なんか微笑ましかったなぁ。
きっとデートでも使うだろうし、習い事終わりのご婦人達の息抜きの場としても最高な場所。
お手洗いのパンチの効かせ方は相当でしたが、それは実際に行った方のみぞ知るという事で。

メニューも種類が結構ありましたが、それでもかなり減ったとのこと。
他のお客様へと運ばれていく、クリームソーダなどにも心奪われましたが
ひとまず、ミートソース(チーズ焼き)とナポリタンをオーダー。
THE・喫茶店飯が運ばれてきて、鉄板がジュージューの熱々で一向に冷めない!
全員汗だくで食べ終わると心もお腹も大満足。ちょっと濃~い重めの味付けが
なんとも言えず心を掴むんだろうなぁと思いました。花火パフェも気になった・・・。

食事を終えると、商店街をぶらり。
大曲と言えば、日本一の花火大会が行われる場所。
後から調べた情報ですが、この場所に約70万人が訪れるというのです。
現時点での秋田県の人口が90万人ということを考えると、来場者数に驚かされますし
因みに大曲のある大仙市の人口は7万5千人、大曲は3万5千人なので、とてつもない人数がこの場所に
集結することになります。花火大会の日は秋田市内も盛岡市内のホテルの予約が取れないというのも納得。

市内を散策し、和装はきもの・小物 加藤さんで什器をじっくり眺めて(fuuukei・貴充さん作)
店主さんともお話をして、猫×花火の手拭を買って(ごめんなさい写真がなく)
続けて、色々なつながりのある方から話を聞いていた「ミンカ」さんにも、お伺いすることが出来ました。
あぁこれあったら便利だなぁ~良いなぁというジャンルも様々な品々が、店内所狭しと並んでいて面白い!
先ず石鹸を置く良い感じのケース、そしてチャイを作る時にスパイスを潰せるすり鉢、生卵ケース、
そして買い替えたいとずっと思っていたバスマット。
そのバスマットも、まさかの業務用のサウナに行くと良く敷かれている、あのオレンジやつ。
店主の佐藤さんと良いお話も出来て、「職人商売」という言葉が相当に胸に響いてしまいました。
お店を後にして、お腹はまだいっぱいでしたが喉を潤したく、駅前にあるCAFE「ESPRESSO 1oz」さんへ。
大曲はCAFEが少ないんです・・・と仰っていましたが、こちらのお店のメニューも豊富で
生絞り系のジュースがどれも美味しそうでしたし、実際とても美味しかった!
男性がお一人でランチをしたり、さっと来てコーヒーを一杯飲んでさっと帰られていたのも
いい場所だなという感じがしました。

地元スーパー巡りは欠かせません。
そして先ほど種取りをした梅の仕上がったものも並べられているとの事で「EAST MALL」さんへ。
地元密着型の程よい大きさ距離感の良いスーパー。
その一角に佐々木さん達のお漬物コーナーがあって、梅を発見!!買おうと思ったらいっぱいあるから
お土産に下さると優しいお言葉に甘えさせて頂きました。
手土産コーナーも充実、金萬を握りしめ、タケヤのパン買って、お勧めお菓子をゲットし、大満足。

最後は「おにぎりと定食の店、めんこいな」を予約してくださっていて、お子様達と一緒に夕食へ。
僕達が理想としている、おかずをご飯で合わせても良いし、お酒を飲んでもという夢のような空間。
キンキンに冷えたビールと初物の枝豆からスタートして、何を食べても抜群の安定感と美味しさ。
大人はほぼお腹がいっぱいで(笑)お子さんの食べっぷりを見て、突然投げかけられるクイズ?質問?に
答えるなどして、愉快な宴会はあっという間に過ぎ去りました。
楽しい時間はあっという間に過ぎて、ここでお別れ。めんこいなの前で写真をたくさん撮りました(笑)
帰り道の途中にお勧めされた角館の温泉施設「ゆぽぽ」で汗を流して、自宅に到着したのは21時過ぎ。
朝から夜までみっちりと遊んで、本当に夏休みの様な濃い一日でした。
お手伝いを口実に、大曲市内を初探訪出来たのはとても良かったですし、今まで何度か来たことは
あったものの、誰と一緒に過ごすかで街の見え方は全然変わるということを改めて感じました。
大曲の花火を見てみたい気持ちも少しはありますが、それ以上に帰りの温泉「ゆぽぽ」に
もっとゆっくり浸かりたかったなぁっと後ろ髪をひかれつつ帰ったので、また行く口実が出来ました。
これにて、夏休みシリーズ2は完結。このシリーズ、どこまで続くのか乞うご期待。

夏休みシリーズ2

4日(火)はお店を臨時休業させていただき、とある場所へお邪魔しました。
秋田からいつも来て下さるお客様と、一年前に交わした約束を実現するため
その方の仕事場で、梅(正式にはあんず梅になるのかな)の作業のお手伝いに行ってきました。
秋田の雄大な景色を見ながら向かいましたが、写真を一枚も撮らず。まさかの梅写真からスタート。
お客様は秋田県大曲市で農業(お米・野菜の加工品)を家族中心に営んでいらして
いつもお逢いしては、美味しい食べ物の情報を交換したり、国内外の旅の話をしたりと物事に前向きで
探求心に溢れた素敵なご夫婦。今年の3月に愛知県の三河地方に行ったのも、このご縁があったからこそ。
いつもよりも朝早起きをして自宅を出発。盛岡から大曲までは車で約2時間の道のりです。
約束の時間9時ぴったりに現地に到着して、ご家族や、すでにお仕事の最中の皆様にご挨拶。
早速エプロンと手にはゴム手袋を装着し、新入りアルバイト、梅と向き合います!

作業の内容は分担制
・届いた梅に包丁で切り込みを入れる→ベテランの女性陣
・切り込みの入った梅を、手で2つに割る→男性陣
・2つに割った梅の片方に付いている種をスプーンで取る→私達がお手伝い。

梅自体は青森県の梅農家さんから仕入れをしているとの事。その総量を聞いてびっくり。。。
気が遠くなる量ですが、少人数で下処理を施し、約半年間かけて味を染み込ませた後
パッキング作業をしてスーパーの中の産直に出荷する梅漬け。
大体の流れを把握してから作業はスタート。最初は上手く種が取れずに苦戦しましたが、
お父様の優しいレクチャーのお陰でコツを掴んで、バケツにどんどん追加されていく梅。
ひたすらに種を取り除いていきます。

当たり前に地道な作業なのですが、お父様と義理のお兄様とご婦人の皆様と他愛のない会話をしながら
チーム一丸となって作業に没頭。ゾーンに入る時間もあったりして、あんなに沢山あった梅の量が徐々に減っていく。
これが何とも言えない快感になって大変な作業ではあるのですが、加工品がこうして出来上がっているんだという
全く未知のことを知るきっかけにもなれたのがとても嬉しかったです。
そして何よりも、お父様のトーク力(笑)
色々な経験をされているので、どんな話題を振っても話が面白い。
農業のシステムの事や農地の話など、餅は餅屋ではないですが、その道のプロの体験談と知識を聞けるのは
現場に行くからこそ。インターネットでも調べればきっと直ぐに出てくる内容かもしれませんが
当事者の方から分かりやすく説明されると、より身近に感じますし、また違った目線で農地や農業を見る
きっかけになりました。いや~お父さんのアグレッシブさと懐の深さに感銘を受けました。

風が心地良く抜ける倉庫での作業。
もっと暑い日は汗もダラダラで、相当キツイとのことで、僕たちは気候にも恵まれました。
途中のおやつタイムも含め、時間にして大よそ3時間位でしょうか。
今回運ばれてきた分の梅作業を全て終わらすことが出来、ほっとはしたものの
それでもまた残り半分の大量の梅が今日・明日には来るとの事・・・。
どんな仕事にも共通しますが、地道なことの積み重ねが大切ということを実感。
この梅が最終的にどんなカタチ・味になるのだろうと興味深々。

作業に一区切りをつけて、加工場や敷地内を見学させて頂くことに。
漬物を作るイメージは、もう少し機械が多く入るのかなと思っていたのですが、逆に殆どが手作業。
手作業だから美味しいという単純なことではない気がしますが、それでも人の手が入ることで
小さなエラーにも気付ける気がしますし、ちょっとした愛情が少なからず入るような気がしました。

お土産にどうぞと、漬物用に育てている胡瓜と茄子のとれたてをごっそりと。
その場でかじりつきましたが、胡瓜は甘みがたっぷり、茄子も生で食べれるレベル。
生でこれだけの美味しさであれば、何にしても美味しいのだろうなと思うのです。
更に驚くのが、育てている佐々木さんは茄子が(むしろ野菜が)全く食べられないという事実。
育て方などの仕組が好きと仰っていて、どうしたらもっと美味しく育てられるのかに興味があるとの事。
僕が野球の試合には興味が無くシートノックが好きなのと、ちょっと似ているような気もしますね?
それはさておき、岩手の旬の食べ物も抜群に美味しいと思うのですが、秋田はというと採れたてのものの
美味しさが別格な気がするのは僕だけでしょうか。もともとの土壌が豊かなのか、それとも地形か
はたまた作り手の努力(これは絶対)ちゃんとしたことは言えないですが、毎回食べ物においては
驚きと発見があるのがとても面白い!!

遠目から見ても、きっとここだなと直ぐに分かったくらい、ビニールハウスも畑も美しい。
手をかける人柄が滲み出るのは、どの仕事も一緒ですね。野菜も健やかな顔していました。
畑を見て周りながら、この野菜何でしょうか??クイズを出していただき(笑)
半分くらいは正解したでしょうか。相当にマニアックな野菜もあったりして一生当たらないクイズに
笑いながら、自分が知らない世界の事を知れるのは、何事にも代え難い喜びがありました。
普段しているお仕事の内容や、生活に合わせた現代の農業のやり方や工夫などを教えて頂けたり
見聞きしているだけでも、経験値になるような愉しく有意義な時間となりました。
佐々木ご夫妻と、そのご家族や職場のみなさま、少ししかお力になれませんでしたが
とってもあたたかく迎えていただき、本当にありがとうございました。
僕たちの夏休みはまだ続きます。明日は大曲の街編をご紹介しますね。

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